認可園に入園申し込みをした家庭に、そろそろ選考結果の連絡が届くころです。たとえ認可園に落ちても、すべてが終わるわけではありません。安心して預けられる保育園は、まだあるはず! 認可外園、認証園、家庭的保育……改めて保育園の仕組みをしっかり理解することから始めましょう。保活に詳しい、育休明け復帰支援事業の「ここるく」代表取締役の山下真実さんに聞きました。

【年齢別特集 妊娠・育休のママ・パパ向け】
(1) 認可園発表シーズン! もし待機児童になったら?
(2) 認可外園にはメリットも 来期の保活に向けた対策 ←今回はココ
(3) 男女の脳は違う 産後クライシスはなって当たり前
(4) 産後クライシスは子どもと父親の間で起きている

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

認可園に入れなかった… その次に、まずやるべきこと

 「どこかには入れるはず」と認可園に入るのを期待していても、残念ながら認可園が“狭き門”である自治体のほうが多いというのが実態。ニュースで耳にする待機児童問題の当事者になってしまった人もたくさんいることでしょう。しかし、仕事への復帰が迫り、「預けるところがないと言われても困る」という人が大半でしょう。できるだけ安心できるところに子どもを預けたい…、そう思うのは親としての切なる気持ちです。保活に詳しく、復帰支援事業に携わる「ここるく」の山下真実さんは、こうアドバイスします。

 「どの自治体も待機児童対策に励んでいるとはいえ、まだまだ追いつかないのが現状です。ですから、残念ながら認可園に入れないという人も出てしまいます。しかし、大事なのはそこで『認可園じゃなきゃだめ』という先入観を一度捨てることです。視野を広げて、子どもとご家庭の就業希望に合った園を諦めないで探し直してほしいです」

 山下さんは、働くママやパパのために保育園探しのノウハウや情報を提供し、サポートしてきました。そんな山下さんが、もし認可園に入れなかったときの対策について紹介します。認可園入園の可否発表の時期に、様々なご家庭のパパ・ママに参考にしてほしいと思います。

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 「認可園に入れなかったと分かったとき、既に入園枠を押さえている認証園や認可外園があれば安心でしょうが、保育園激戦区ではそれも難しい場合が多いでしょう。それでも諦めないことが重要です。落ちたと分かったら、認可園の二次募集の申し込みをすると同時に、これまでに申し込んだり見学したりした認証園や認可外園にすぐに連絡を入れて、空きを聞いてみましょう。また、改めて地域の認証園や認可外園を調べ、行ったことがないところにはすぐに申し込みの方法や見学できるかどうかを確認して、足を運びましょう。このときに、少し遠い駅や隣の区など、これまでより少し広い地域で見ることも大事。遠いと思っていても、自転車で通えたり、電車でも駅すぐなら通勤途中に通うことができたりするかもしれません。認可外園は地元の狭いエリアでしか認知されていないことが多いので、職場やママ友のネットワークからも情報収集できるといいですね」

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<次のページからの内容>
● 認可、小規模、家庭的保育、こども園、認可外……それぞれの違いをチェック!
● 「認可ではない=劣っている」というわけでは決してない
● 日経DUAL読者が認可園以外の保育所を選んだホンネの理由
● 納得できる園選びをするポイント
● 認可園、認可外園――両方に子どもを預けた経験のあるママの言葉