親が発熱しても、これまでは医療機関を受診したり、しばらく安静にしたりして熱が下がるのを待てばいいだけで、子どもまで保育園や学校を休ませる必要はありませんでした。しかし、新型コロナウイルスの感染者が増えている今、このタイミングで親が発熱したら、親自身は、そして子どものことはどうすればいいのでしょうか。体験者のエピソードから、平時からできる備えについて考えました。

「私、コロナかも…」不安がよぎったら、家族はどうすれば?

画像はイメージ
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 都内に住むAさんは、12月のある日、37.5度の発熱がありました。悪寒にはじまり節々に痛みを感じ、強い倦怠(けんたい)感やのどの痛みなどの症状がありました。

 「そこまでひどいわけではありませんでした。ただ、不安だったのは『もしも、コロナに感染していたら?』ということです。もしもそうだったら、保育園へのお迎えはどうすれば? 小学校に通う娘から感染が広がったら? などといろいろ考えてしまって……。ここで判断を間違えば、私がクラスターを引き起こしかねないと思い、怖くなりました」

 PCR検査で陰性であることが分からなければ、身動きが取れない。そう考えたAさんは、「とにかく早いうちに検査をしてもらおう」と考え、まずは発熱時の総合窓口である「東京都発熱相談センター(24時間対応、土日含む)」に連絡しました。

 東京都発熱相談センターは、保健所や都が夜間や土、日、祝日に設置していた「新型コロナ受診相談窓口」を引き継ぎ、10月30日に開設した、発熱などの症状がある人のための相談窓口です。

 「インフルエンザなどが流行しやすい冬、新型コロナと似た症状を訴える人も増えてくることが予想されます。それにより保健所の機能がまひしないよう、できるだけ保健所が介在しない形で、スムーズに対応にあたれるよう新たに設置した窓口です。電話をかけると、症状などを確認してから、自宅近くで受け入れ可能な医療機関などを案内しています」と、東京都福祉保健局の担当者は説明します。

伝えられた医療機関が本当に受け入れOKかは分からない

 Aさんが症状を伝えると、対応したオペレーターは、症状を聞き、あくまで検査をするかどうかは医師の判断によるものであると念押しした上で、医療機関の候補を3つほど教えてくれました。

 しかしその後、Aさんがそれらの医療機関に連絡したところ、「PCR検査は行っていない。何かあれば、休診日の日曜日ではなく、月曜日に再度連絡してほしい」といった返答が続いたといいます。

 「医師会と連携し、医療機関から受け入れ可能かどうかを聞いた上で紹介していますが、こうしたことは、まれに起こっているようです。対策を考えなければいけませんが、日曜日ということもあり医療機関側の受け入れ態勢が万全ではなかった可能性もあると思います。再度、連絡してもらえたら、新たな医療機関をお知らせできる場合もあります」(東京都福祉保健局の担当者)

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  • 「PCR検査を実施している医療機関」を調べておく必要性を痛感
  • 「陰性」でも肩身が狭い現状。もしも陽性だったら?

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