パパもママも働き方改革の前に「生き方改革」が必要

佐藤 高橋さんは、男性の立場でこれからの時代、どういう心がけが必要だと考えていますか?

高橋 子育てや家事をやりながら思っているのは、日本の男性も意識改革をもっとしていかないとダメだな、ということ。日本の男はいまだにサムライなんですよ(笑)。男は外に出て働き、家は女性が守るものだという意識がまだまだ残っている。

 ただ、その意識を変えろと言われても、急にはできません。でも、いざ、前向きに子育て・育児をしてみると楽しいし、その感覚が仕事のマネジメントの部分などで生かされています。だからこそ、男性の前向きな育児・家事を推奨していきたいですね。

 そういう意味では、働き方改革の前に生き方改革ですよね。特に僕は部下を育てる立場でもあるので、育て方改革というのも大きなテーマになっています。こういった順番で考えていかないと、なかなか働き方改革にはたどり着けないと思うんですよ。これからも、スーパーダディ協会の仲間と共に「こういうのどうですか?」といった感じで、パパの新しいライフスタイルを提案できるようにやっていけたらいいなあと思っています。

佐藤 女性にもどこかで、育児・家事は自分がやらなきゃいけないんじゃないかという意識がまだ根強く残っている部分もあると思います。そういった意味での意識改革は、パパだけではなく、ママのほうも必要なのかもしれません。みんなでやっていけるといいですね。

 これからは、パラレルな働き方がいい
これからは、パラレルな働き方がいい
登壇者プロフィール
●高橋一晃さん

TBS テレビ制作プロデューサー、NPO 法人スーパーダディ協会代表
『王様のブランチ』『アッコにおまかせ!』など数々の人気番組プロデューサーを歴任。現在は『サンデージャポン』を担当。自身の理想とする父親像、スーパーダディを目指そうと努力を続ける1児のパパ。スーパーダディ協会の活動を通してパパの意識改革を図っている。『スーパーダディ ビジネスマンの勧め』(双葉社刊)を上梓。

●佐藤裕美さん(ナビゲーター)

and factory株式会社PR manager 兼ママプラ編集部Director
アラフォー、3人の子の母として大手企業からベンチャーへ転職。現在は企業・事業のPRを担当。働くママ向けメディア「ママプラ」でディレクション・取材執筆も。3児(小3・小1・3歳)の母。ママのロールモデルをシェアして明日の活力につなげるプロジェクト「パワーママプロジェクト」広報も担当。

●長野佳子さん

クックパッド株式会社 サービス開発部 エンジニア兼デザイナー
クックパッドのサービス開発を担当。1歳10カ月になる息子と夫の3人暮らし。

●植田恵子さん

株式会社オプトホールディング ビジネスサービス本部 人事戦略部
人事部門にて社員の勤怠管理・給与計算業務、健康サポート業務、働き方や人事制度設計等に従事。3歳の娘を持つママで第2子を今年出産予定。

(取材・文・写真/國尾一樹)