リビングか自室かの二択ではなく、複数の居場所を

後藤浩一さん
積水ハウス株式会社住生活研究所主任。1993年積水ハウス入社、総合住宅研究所配属。採光、照明、視環境に関する研究開発を手がけ、日本初のオールLED住宅モデルの開発などを主担当。博士(工学)。趣味は50歳から始めたロードバイク。

--リビング学習において、困るのは食事のたびにいちいち片付けなければならないことではないでしょうか? 教科書やノートを片付け、消しゴムのゴミを捨てて、ペン跡もキレイに拭いて……と手間が発生するのも事実です。食育的な観点から見ると、食事と勉強が同じ場所でいいのかという指摘もあるようです。

 「それなら、リビングの片隅に勉強などができるデスクを置くのはどうでしょうか? 積水ハウスでは、そのような場所を“ファミリーステーション”と呼んでいるのですが、子どもが勉強をしたり、親がパソコン作業や学校のプリントを見たりするスペースのことです。そういう場所を作ることで、手間なく、子どもの目に優しい環境を用意することができますよね。小学生にもなると大量のプリント類を見なくてはいけないので、親にとっても便利なはず。照度だけでなく、場所を確保するのも重要だと思います」。

--最近ではリビング学習をしている子が多いと言われていたり、リビング学習をする子は学力が高いという話も耳にしますが、リビング学習と自室学習はどちらが子どもにとって良い環境なのでしょうか?

 「リビングか自室かの二択ではなく、いろんな場所があることが一番幸せだと思います。もちろん、それが先に挙げたファミリーステーションでもいいですし、ドリルを解くのはこっちがいい、地球儀を見るのは寝転がってしたいなとか、机だけではなくリビングのこたつでもどこでも、子ども自身がそこを自分の居所と考えていることが大切です」。

リビングの片隅にでも、学習や作業ができるスペースを置いては?(写真提供=積水ハウス株式会社)