大人になってから「自分は発達障害かもしれない」と気付くケースがあるといいます。子どもから大人まで発達障害の患者を診ている、大正大学心理社会学部教授で、よこはま発達クリニック院長の内山登紀夫さんに聞きました。

 子育てを始めてわが子が発達障害かもしれないと調べるうちに、自身がそうだと分かることがあります。「医師がお子さんを診察する過程で親御さんの発達障害に気付くことや、お母さん、お父さん自身が子どもの診断を受けて『私も発達障害でしょうか』と診察を受けるケースがあります」と内山さんは話します。

 「大人になって気付く場合は、診断されたわが子の様子が、自分の子ども時代と似ていると感じることが大半です。子どもの場合は、忘れ物が多い、偏食が多い、決まった色の洋服ばかり好んで着る、友達づきあいが苦手、といった様子が挙げられます」

 大人のADHD(注意欠如・多動性症)やASD(自閉スペクトラム症)にはどのような特性があるのでしょうか。

 「ADHDでは、忘れ物が多い、約束のダブルブッキングをしてしまう、遅刻しがちである、途中で相手の質問をさえぎって答えてしまう、といったことが挙げられます。ADHDは子どもの頃からの連続性を見ることがとても大切なので、大人になってから急に忘れ物が増えたなどの場合は当てはまりません。多動の傾向は成長するに従って落ち着いてきますが、不注意は継続するケースが多いです」

 「ASDは、電車の音が気になって仕方がない、洋服のタグが肌に当たる感覚が気持ち悪い、シャワーの滴が体を流れる感覚が嫌いだ、といった、ある特定の音や触覚、味覚などに非常に敏感ということが挙げられます。大人の場合は、雑談が苦手、相手が言っている皮肉や冗談が分からない、座学は得意だが自分で研究計画を立てて実行するのが苦手、といったことで困っているケースが多いです。ASDを持つ人のおよそ半数は、ADHDも合併しているとされています」

 大人の発達障害のそうした特性は、子育てにおいて困ることはあるのでしょうか。「こだわりが強く、自分のこだわりに子どもを巻き込んでしまいがちです」と内山さんは言います。

写真はイメージです
写真はイメージです

次ページから読める内容

  • 「やらなくていいこと」を削っていく
  • 特性がある場合 有効なコミュニケーション法
  • 特性がある場合の夫婦関係のコツ

続きは、日経xwoman登録会員の方がご覧いただけます

ログインはこちら
「新生・日経xwoman」の準備のため、
新規登録/変更を一時停止しています。
4/2の再開まで今しばらくお待ち下さい。
もっと見る