どんな事件が起きているのかを知り、警戒することは非常に大事

高橋 親向けだけでなく、子ども向けのコンテンツも年齢に合わせて2種類あり、どの世代にも対応しているのがめずらしいですね。コンテンツが充実していて、すばらしいと思います。

 犯罪者の手口は巧妙なので、子どもが使っているサービスでどんな事件が起きているのかを知り、警戒することは非常に大事です。日ごろニュースを見ない子どもは多いと思うので、safer kids onlineのような親子で一緒に学べるコンテンツを利用して、親子で情報リテラシーを高めて欲しいです。

 親が伝えたいコンテンツを選んで、子どもと一緒に見ながら、「学校でこんなことある?」「こういう目にあったことある?」「これ危ないよね。こういうときどうしたら良い?」といった問いかけをしながら学んでいくといいですね。保護者が教えるよりも、一緒に動画を見て学んだ方が、子どもも「なるほど、気をつけよう」と納得しやすいと思います。

 コロナの影響でオンラインを活用した授業や学習への必要性が高まったことから、「GIGAスクール構想」も大幅に前倒しされ、小中高学校で1人1台、端末が配布され始めています。それに伴い、オンライン上での子ども同士のやり取りも増え、トラブルも出てきています。学校で情報リテラシー教育も行われていますが、先生もまだ知識が追いついていなかったり、保護者に対する説明も十分に行われていなかったり、対応も学校によってまちまちなところもあります。親子でコミュニケーションをとりながら、ともに学んでいって欲しいです。

曽根 ESETは、世界中で1億1千万人以上の一般ユーザーと企業ユーザーのデジタルライフを保護するインターネットセキュリティ企業です。ESET社員の多くは親でもありますが、皆様と同様、刻々と変化するオンラインの世界で最新の情報を把握し続けるのは簡単なことではありません。特に、子どもたちが親よりも新しいテクノロジーを使いこなしているように見える場合はなおさらです。

 だからこそ、ESETは最良のアドバイスをまとめて、safer kids onlineに掲載することにしました。インターネットを利用する子どもたちが適切に保護され、デジタルライフについて理解し親身になって子どもたちと話すことができれば、すべての親が安心することができるはずです。safer kids onlineを通して情報発信を続けながら、子どもの世代のサイバー利用の安全により寄与していきたいです。

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ESETについて

 中欧スロバキアで生まれたESETは、30年以上にわたり世界各国の企業および個人に向けて、高度化する脅威から最重要のインフラストラクチャ、企業、そして個人を保護するためのITセキュリティソフトウエアとサービスを開発しており、エンドポイントやモバイルセキュリティからクラウドサンドボックス、EDR、暗号化、多要素認証など、さまざまなソリューションを提供している。国内では、キヤノンマーケティングジャパンが国内総販売代理店およびサポートサービスの提供を行っている。

 世界中にR&D研究開発拠点があり、24時間365日、ユーザーに製品を意識させることなく、保護および監視を行い、リアルタイムでセキュリティを更新し、安全かつ、円滑に業務を遂行できるよう支援している。

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高橋暁子(たかはしあきこ)
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授
高橋暁子(たかはしあきこ) SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。テレビ・ラジオ・雑誌等での解説等も行っている。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(日本実業出版社)等著作多数。教育出版令和3年度中学校国語の教科書にコラム掲載中。

取材・文/平野友紀子 写真/木村輝