免疫細胞の活性化、風邪対策に乳酸菌という選択

ここ数年、腸活、腸内フローラといった健康ワードとともに注目を浴びてきた乳酸菌。その種類は非常に多く、免疫を活性化するといわれているものだけでも数百種類あります。中でも注目は「Lactobacillus bulgaricus OLL1073R-1(以下、乳酸菌1073R-1株)」。この乳酸菌は摂取することで、NK細胞の活性化、唾液中の抗菌物質を増加させることなどが明らかになっています。


●乳酸菌1073R-1株の摂取で風邪にかかりにくくなる
●乳酸菌1073R-1株の摂取で風邪にかかりにくくなる
出所:明治ヨーグルトライブラリー

上のグラフは山形県舟形町で8週間、佐賀県有田町で12週間にわたり行われた試験の結果です。継続的に乳酸菌1073R-1株を摂るグループと摂らない対照グループの体調や免疫の変化を比較したところ、いずれも前者でNK細胞の活性が有意に上昇したとともに、風邪にかかるリスクも、乳酸菌1073R-1株を摂ったグループの方が大幅に減少しました。

昨今では、ウイルスの侵入口でもある口腔をケアすることも、感染症対策にとって重要であると言われています。その中で、唾液には病原体の侵入を阻止する抗菌物質であるIgA(アイ・ジー・エー)という免疫抗体が含まれており、その重要性が注目されています。

●インフルエンザA(H3N2)亜型に反応する唾液中IgAが増加
●インフルエンザA(H3N2)亜型に反応する唾液中IgAが増加
出所:明治ヨーグルトライブラリー

こちらは神奈川歯科大学口腔科学講座環境病理学、槻木恵一教授らのグループによる試験結果を表すグラフ。乳酸菌1073R-1株を毎日継続的に摂るグループと、摂らない対照グループの2つを12週間にわたり調べたものです。すると、ご覧の通り、乳酸菌1073R-1株を摂取することで、インフルエンザウイルスに対抗するIgAが増えることも分かったのです。