目の健康のためにも積極的にとりたいDHA

 近年、子どもの裸眼視力が問題になっていて、小学生で視力が0.7未満の子どもが増加傾向にあると言います。その現状に対し、株式会社シードの原田さんはこう話します。

<b>原田葵(はらだ・あおい)さん</b><br>株式会社シード<br>メキシコ生まれ。子どもの頃から福祉に関することに興味を持ち、現在に至るまで孤児院や貧しい農村、NPO法人などでボランディア活動を多数経験。米国の大学で心理学を専攻後、両親の母国の文化を体験するため渡日した後、株式会社シードの臨床研究部に所属し、クリニックなどの現場で検査をしたり、様々な国でコンタクトレンズと目に関する講義を行なっている
原田葵(はらだ・あおい)さん
株式会社シード
メキシコ生まれ。子どもの頃から福祉に関することに興味を持ち、現在に至るまで孤児院や貧しい農村、NPO法人などでボランディア活動を多数経験。米国の大学で心理学を専攻後、両親の母国の文化を体験するため渡日した後、株式会社シードの臨床研究部に所属し、クリニックなどの現場で検査をしたり、様々な国でコンタクトレンズと目に関する講義を行なっている

 「子どもの視力は、0.7未満でも、お母さんが、また本人ですら気づけないことが多く、小学校に上がって検診で指摘されるまで矯正していないということが多くあります。でもそうなると、その頃には細目でものを見るクセがついてしまっていたりするので、ぜひお母さん方には、お子さんの視力を小さい頃から意識していただきたいですね」(原田さん)。

 ここで細川さんが、目の健康に役立つ栄養素として挙げたのが「DHA」です。

 「DHAは、ご存知の通りお魚に含まれている脂肪酸です。脳に欠かせない栄養素として知られていますが、実は視力の発達や大人の目の健康にも欠かせません。DHAは、人体では合成されない栄養素なので、食事からしかとれません。魚離れが進んでいる今、親が意識して子どもに魚を与えないと十分な量はとれないのです。子どものため、そして自分のためにも、積極的にとってほしい栄養素です」(細川さん)。

 とはいえ、忙しい毎日の中で、DHAも与えなきゃ、鉄分も与えなきゃと考えると、毎日の食事がますます大変に。それに対し細川さんは、「頑張らない」ことを提案します。

 「私はよく、頑張らないで栄養を満たすことを考えてくださいと話しています。例えば、DHAと鉄分を一緒にとれるサバ缶をフル活用したり、鉄分補給のために冷凍アサリを常にストックしておいたり、おやつにはプルーンや鉄分添加のお菓子をあげるなど、ゼロからまじめにやろうとせずに、自分ができる手段をとればいいのです。完璧を目指して3日で終わってしまうのでは意味がありません。あまり難しく考えず、上手に手を抜いて、自分が続けられることを毎日コツコツやっていってほしいですね」(細川さん)。