愛知に本社がある企業は、キャリアアップの狙い目!?

――押上さんは愛知に転勤して、営業職から離れたんですね。

押上 はい。弊社の場合、愛知以外のエリアはほとんど営業職だけで、本社機能は愛知に集約しているんです。愛知に来てから、技術部、営業職、経営企画部と、様々な部署を経験しました。だからこそ得たものがたくさんありました。会社が急速にグローバル化しているので、今携わっているCSRの仕事でも英語を使う機会が増えてきました。「英語を身につけたい」と思うようになったのは、自分自身のスキルアップにプラスになっていると思います。

――愛知はモノづくり産業を中心とした世界有数の産業集積地で、グローバルな企業も多いんですよね。

押上 そういった中で、私も通訳を介さず自分の言葉で海外のグループ会社の人とコミュニケーションをとりたくて、会社の制度を利用してスカイプで英会話を学んでいました。英語に負い目を感じてコミュニケーションで一歩引いてしまうのはもったいないので。

廣瀬 会社員として大きな仕事に携わりたい人は、愛知に本社がある大手企業を選ぶと可能性が広がりますよね。実は、職種の選択肢も多いし、住みやすいから、仕事やスキルアップのための学びに時間が使える! かなり狙い目じゃないでしょうか。

愛知で「起業」。事業の実現しやすさは?

――廣瀬さんは愛知に来てから起業したんですよね。愛知で起業することへのハードルはありましたか?

廣瀬 愛知に来てから働いた2社目のベンチャー企業が自由な社風で、企業で働きながら起業している人が結構いたんです。なので私自身、起業へのハードルはあまり感じていませんでした。

押上 愛知にも枠にとらわれない働き方をしている人がいるんですね。

廣瀬 ただ、愛知は良くも悪くも閉鎖的なところがあるのも実感しました。そこに名の知れない新参者がアプローチをかけていくということはもちろん簡単なことではなかったのですが、一度、中に飛び込んで人とつながると、皆さん、いろいろな人を紹介してくれて、応援してくれる。人情に厚くてやさしいんです。

押上 ああ、それはあるかもしれません。

廣瀬 愛知には新しいビジネスの可能性がいっぱいあると感じています。というのも、東京や大阪には、私みたいな業種や境遇で起業している人が大勢います。でも、愛知では「ママであり妊婦が、起業して新しい事業にトライする」ということを珍しく思ってもらえて、まずはその行動に価値を感じてもらえる。他県での起業も検討しましたが、「愛知はブルーオーシャンかも!」と、改めて愛知に住もうと決めたんです。