毎日の暮らしが「もっと心地よかったら」。そう思うことはありませんか?「忙しすぎて…」「あこがれるけど、どうやったらよいか分からない」、そんな声も聞こえてきます。
 仕事と子育てで追われているなかでもできる、これからの「心地よい暮らし」とは?
 片づけコンサルタントの安藤貢さんと一緒に考えます。

 ●プロフィール<br> 安藤貢さん<br>片付け・風水・空間スタイリストの3つの考え方を含んだかたちで「お家と暮らし」の提案をする片付けコンサルタント。日本ときめき片づけ協会顧問
●プロフィール
安藤貢さん
片付け・風水・空間スタイリストの3つの考え方を含んだかたちで「お家と暮らし」の提案をする片付けコンサルタント。日本ときめき片づけ協会顧問

心地よい暮らしってなんだろう?

 部屋を片付け、自分が「ときめくもの」だけを残すことで、人生にときめきが生まれる・・・。
 そんな考え方で多くの家庭やオフィスの片付けコンサルタントとして活躍していた安藤さん。いまは、片づけだけにはとどまらない、広い視野で「心地よい暮らし」を提案しています。仕事に子育てにと頑張っている共働きの家族が、少しゆとりを持って心地よく暮らすためには、どのような工夫が必要なのでしょうか?その極意を聞きました。

互いの不理解を解消しよう!

 共働き家族でよくある悩みが、「相手(妻や夫)の物が多い」「子供が生まれてから片付かなくなった」というそもそも片付かないというもの。「その原因は明確です。一緒に暮らす人が増えることが分かっているのに、増える分のスペースを作っていないから」(安藤さん)。「結婚や出産など、人生の節目は家の中を見直す良いタイミングです」。そこで暮らす全員で“どんな暮らしをしたいのか、どんな家にしていきたいのか”を共有することがまず大切です。「家族が増えるのであればその分のスペースを譲り合って作りましょう。夫婦の時間についても同じ。子供と過ごす休日をつくるために、趣味に没頭する時間を少し譲る、趣味の物を減らして心地よいソファを置く。人生の中で何を優先したいかを考えることが重要です。」

 空間と時間を互いに譲り合うことで、初めて夫婦や家族の気持ちに余裕が生まれます。そして、そこで暮らす人々の気持ちは、家の居心地にも大きく関係してきます。家はそこに暮らす全員にとって心地よいからこそ、家族が集い、明日への活力を充電する場所となります。大事なのは部屋の片付けや素敵な物そのものではなく、住む人の幸せ。ですから、モノの片づけだけではなく、お互いの人生の優先事項を尊重するために、やりたいことの整理整頓も必要なのです。

・ポイント
 モノも時間も考え方は同じ。まずは人生の優先事項を尊重するために「どんな家に、どんな生活にしたいのか」を共有しましょう。そして、優先事項に沿って、ものも時間も整理します。