ホームフリージングの3原則を守っておいしさをキープ

ホームフリージングの3原則
1. 鮮度がいい状態で冷凍する
2. 食材はラップで包むなどして空気を遮断する
3. できる限りムラなく素早く冷凍する

 「家庭で冷凍した食品をおいしく食べるために、守ってほしい3原則があります。第1の原則は、できるだけ鮮度がいい状態で冷凍すること。これが、冷凍食材のおいしさの8~9割を占めるといっても過言ではありません。冷凍保存は、素材の今の状態をキープするということなので、元の状態がよくないと意味がないのです。肉や魚、野菜などは、買ってきたらその日のうちに使う分と使わない分に分けて、使わない分はすぐ冷凍してください」

 食材をまとめて買ってきたものの、何日間か冷蔵庫に入れておいて、やっぱり使わなかったから冷凍した、ということはよくあるのではないでしょうか。そうなると、すでに味が落ちてしまっているものを冷凍するので、やはりおいしくありません。これは冷凍保存したせいではなく、冷蔵期間のうちに鮮度が落ちてしまっていた、ということなのです。

 「第2の原則は、空気をできるだけ遮断することです。マイナス18℃以下の環境では空気中の水分も凍るので、冷凍庫の中はとても乾燥しています。そこに食材をそのまま放り込むと、どんどん乾燥してしまいます。

 食材は、まず表面の乾燥を防ぐラップでぴったりと包んでから、ジッパー付きの冷凍保存袋(ジップロックなど)に入れましょう。冷蔵用と冷凍用があるので、冷凍用のジップロックフリーザーバッグなどを使うようにしてください。冷凍保存袋は、100円均一ショップなどでも購入できますが、購入する際は厚さが0.06mm以上のものを選ぶようにしましょう。これより薄いものは、乾燥を防ぐバリアの役割を果たしません。

 ラップに包んだ食材を入れたら、空気をしっかり追い出すことが大事です。空気が残っていると、食材が乾燥するだけでなく、酸化してしまいます。スライダー式の冷凍保存袋は密封できないので、通常のジッパー付きの冷凍保存袋のほうが適しています」

 ジッパー付きの冷凍保存袋の厚さは、外箱の裏に記載されているので、購入時に確認しましょう。

 「第3の原則は、できるだけ早く凍らせることです。市販の冷凍食品は、マイナス40℃以下でスピーディーに凍結できる急速凍結機を使っています。家庭ではそれはできないので、食材をできるだけ薄く平らにしてください。ブロック状だと、外はすぐに凍っても、中がなかなか凍りません。薄く平らにすることで、均一に素早く凍らせることができます」

 野菜やフルーツ、豆腐などは、薄く平らにするだけでなく、できるだけ同じ大きさにカットすると、均一にムラなく冷凍することができます。調理する際にも、均一に加熱できて便利です。

冷凍保存するときは食材をできるだけ薄く、平らにして保管しよう
冷凍保存するときは食材をできるだけ薄く、平らにして保管しよう