自宅で気軽にセルフチェック。精液を撮影して約1分で結果を確認

 男性の早期の妊活参加に役立つのが、スマートフォンを使って自宅で気軽に精子のセルフチェクができる「Seem(シーム)」です。

 Seemは、スマホ用のSeemアプリとSeemアプリ用キットで構成され、Seemアプリ用キットはAmazonなどのネット通販やドラッグストア、家電量販店で購入できます。

Seem-スマホでできる、精子セルフチェック-

 使い方は簡単です。まずキットに入っている採取用カップ(健康診断の採尿カップと同じもの)に精液を採取し、15分~30分待ちます。自然にサラサラな状態になるので、カップを静かにゆらして混ぜた後、採取棒を使って顕微鏡レンズに1滴乗せます。スマートフォンのカメラ部分に顕微鏡レンズをセットし、Seemアプリで撮影すると、動画を解析して精子の濃度と運動率を約1分で測定します

 「精子の濃度と運動率はWHOで下限値が決められていて、基準値を下回ると自然妊娠が難しいと言われています。Seemアプリでは、自分の数値と基準値を比較できるので、客観的に判断することができます」(入澤さん)

Seemの使い方

動画のサンプル

自分の精子の濃度、運動率を数値で確認。「WHOの下限基準と比較」のボタンを押せば、基準値と自分の数値を客観的に比較できる
自分の精子の濃度、運動率を数値で確認。「WHOの下限基準と比較」のボタンを押せば、基準値と自分の数値を客観的に比較できる

男性が医療機関を受診、妊活に協力的になるきっかけに

 Seemの測定で良くない結果になった場合、男性が医療機関を受診する強いきっかけになるといいます。「開発段階で社内テストした際、20名中4名が基準値よりも低かったんです。そのうち1名は、全く精子がいませんでした。ちょうど夫婦で妊活をはじめたタイミングだったこともあり、医療機関で受診したところ、先天的な無精子症でした。すぐに手術を行い、半年後に奥さんが妊娠しました」(入澤さん)

 テスト販売時にSeemを使った男性に聞いたアンケート調査では、測定後、病院で受診した人は3割を越えたそうです。「『Seemで測定したことがきっかけで意識が変わり、妊活に協力的になった』という声もありました。サプリを飲みはじめた、運動をはじめた、など男性の行動変化につながっていることがうれしいですね」

精子の状態は日々変化。子どもがいるから絶対大丈夫ということはない

 入澤さんは、「2人目不妊の場合は、より男性が不妊治療に非協力的になりがち」といいます。

 「1人子どもがいると、『自分は大丈夫だ』と思い込んでしまいます。けれど、男性の加齢も不妊症と無関係ではありません。また、精子の状態は体調や環境、生活によって日々変化しています。精子は熱に弱いので、喫煙やサウナ、長時間の自転車、座りっ放しなど、生活習慣によって精子の力が低下することもあります。子どもがいるからといって、絶対に大丈夫ということはありません。いまどうなっているのかが大事です」(入澤さん)

 2人目不妊で悩んでいる方は、ぜひ、Seemで一度精子をチェックしてみてください。

精子の状態は体調や環境、生活によって日々変化しているため、複数回の測定を見て自分の傾向を確認できるようになっている
精子の状態は体調や環境、生活によって日々変化しているため、複数回の測定を見て自分の傾向を確認できるようになっている

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