これからの時代は、労働のツールがパソコン

──いまの子どもには早めにパソコンを使わせた方がいいと思いますか?

河端 そう思います。今後、すべてのサービスがIT×何か、になっていく時代において、社会人になってパソコンを使わない人生はないと思います。たとえば、タイピングが遅いだけでも仕事効率が大きく変わります。基本的に人間は一定の年齢を越えたら労働をしていかなければならなくなり、人生の半分以上を労働に費やすことになります。

 小さい頃から狩りをしていた少年と、ある年から狩りをはじめた少年、どちらが狩りが上手いか考えたときに、狩りの道具を使い慣れていた方が絶対いいですよね。いまの時代、労働のツールがパソコンだと思います。

 これからの時代、パソコンを使わない仕事をイメージするのは難しいです。職人さんですら、いまは手作業で行っていることが、今後オートメーション化されるかもしれません。パソコンというツールを使えないと、かなりキツイと思います。

 たまたま自分は小学生の頃にパソコンを使っていたことが、いまの自分に役立っています。大学の授業もラクだったし、起業することもできました。もしかしたら小学生の頃に剣道をやっていたことが、将来役に立つ時代がくるかもしれません。でも、しばらくは小学生のうちにパソコンを使っていたことが有利な社会が続くと思います。

──もしも河端さんにお子さんが生まれたら、パソコンを何歳くらいに買い与えると思いますか?

河端 僕が父親になったら、子どもが1、2歳のときにはパソコンを買い与えると思います。最初は、ボタンを押したら文字が出てくる、という経験だけでもいい。パソコンを子どもに与えるのはまだ早い、と親が子どものてっぺんを決めてしまってはいけないと思います。

 僕自身、両親に感謝しているのは、小さい頃から「なんでだと思う?」と父親によく聞かれていたこと。例えば、氷のときは水よりも表面積が広いのはなぜか、みたいなことから、政治や経済についてまで、幅広く質問されました。

 普通なら「なんでそんな質問を子どもにするの?」と思われるかもしれませんが、その結果、常に思考する癖がついたし、知識も増えました。自分の経験から、子どもを子ども扱いしてはいけないと思います。

教育はゲームフィケーション。楽しみながら自然と学べるパソコンがいい

── では、子どもが初めて使うパソコン=My First PCとしては、どんなパソコンが理想的でしょうか?

河端 教育は、ゲーミフィケーションだと思っています。子どもはやりなさい、と言われるとやらないので、自分からやりたいと思える方がいい。教育にゲーム的な要素を加えることで、夢中になってゲームをやっているうちに実はタイピングが上手になっている、Excelが使えるようになっている、というのがいいと思います。子ども自らパソコンを使ってくれないと意味がないし、楽しくないと続かないと思うから、ゲーミフィケーションの要素がプリインストールされているパソコンだといいですね。

道路を作っているのは親だけど、歩いているのは子ども自身

 子どもにはある程度自由にパソコンを使わせないといけないと思います。だからといって、お金に関わることは自由にはさせません。僕はお金の予算は絶対に作るタイプ。小遣いがわかりやすいですが、予算の中では子どもの好きにさせる。小学校の遠足のときのように、300円をいかに使うか、というような思考は大切だと思います。

 クレジットカードを勝手に使われるのが怖いのであれば、そもそも子どもに持たせないし、持たせたとしても上限金額を設定すればいい。セキュリティ対策など、親が裏側でできることをすればいいと思います。

 道路を作っているのは親だけど、歩いているのは子ども自身にしたいですね。

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