コードを書けることではなく思考力が必修化の目的

 2020年の教育改革ではプログラミング教育が必修化されます。プログラミングを教えることに不安を訴える現場があることについて、萩原さんはこのように話します。

 「学校の先生方でプログラミング教育を受けたり教えたりしたことがある方はほとんどいないのが現状です。そのため、プログラミングとは難しいものだと思っている方が多いので、不安に感じているのでしょう。しかし、プログラミング教育というのは、プログラミング言語そのものを教えるのではなく、プログラミングで生活を便利にしたり、豊かにできるのだということを教えることです」

 「今回子どもたちが体験したように、MESHのブロックを図工で作った工作に組み込んで音や光が出るようにしたり、自由研究の発表の模造紙にブロックを貼って、プレゼンを効果的にするなど、様々な場面でプログラミングを取り入れていくとよいと思います。どうやったら目的が果たせるのか考えることで、論理的な思考力も身に付くのではないでしょうか」。

MESHは直観的に扱えるので短時間でも楽しんで創作できる
MESHは直観的に扱えるので短時間でも楽しんで創作できる

ほかの作品を見て考えの幅を広げる

 ワークショップも終盤。KOOV、MESH共に各グループの作品が出そろい、次は、発表会です。テーブルの上に作品を並べ、リーダーを残して、子どもたちはほかのグループの作品を見て回ります。リーダーは見学の子どもたちに作品の説明をして、実際に動かして見せます。自分では思いつかなかったアイデアに感心したり、同じツールを使ってこんなふうにできるのだと驚いたりする子どもたち。一番気に入った作品は写真に収めます。最後に今日一日の活動をワークシートにまとめて、「Sony STEAM Studio 2018」は終了しました。

 子どもたちの様子を見ていた保護者達からも、

「(プログラミング教育・STEAM教育で)遊び感覚で出来ることがあるとは思っていなかった。 想像力がついて、物作りが面白くなるのではないか」(子ども小3)
「(プログラミング教育・STEAM教育は)難しいもの、理数系の専門知識がなければ取り掛かれないという印象だったが、論理的に考える事で気軽に取り掛かることが出来たと思います。」(子ども小6)

とプログラミング教育の見方が変わったという感想が寄せられており、イベント後の保護者へのアンケートでは、また参加したいという感想が回答者全員から寄せられました。

 また、イベント終了後に子どもたちが会場のパネルに寄せ書きをしてくれた感想でも、「時間を忘れるほど楽しかった」「ここにきてよかったし、また来たい!」という声がたくさん届いています。

カメラを持ってほかのグループを回り、一番いいと思った作品を写真に収める
カメラを持ってほかのグループを回り、一番いいと思った作品を写真に収める

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