体験しながら古代の知識が身に付く

 ガイドブックには「古代エジプトの人たちは、ミイラを作るにあたり、遺体の内臓を取り出しました。展示ケース3の遺体の左側をご覧なさい」とあり、なるほど、おなかの左側には穴が開き、そばには内臓を取り出したかぎ針のようなものも展示されている。

「エジプトのミイラ」コース、最初のタスクはフェルトの内臓並べ
「エジプトのミイラ」コース、最初のタスクはフェルトの内臓並べ

 古代エジプト人は取り出した内臓を「カノプス壺」(Canopic Jar)という壺にしまっていたということで、次のタスクは「展示ケース6の前に行って、バブーン(ヒヒ)の頭のついた壺を見つけよう。それは肺を入れるための壺です。見つけたらフェルトの肺を1番の袋にしまおう」といった具合に、先ほど取り出したフェルトの詰め物を順番にお片付け。

 親はガイドブックを熟読して解説しようとするも、娘は次の展示室番号だけ確認し、自分でパックからツールを取り出して直観的に遊び始めた(実際、ガイドブックを丁寧に読みながら回っていると、90分ではとても足りない)。

 子どもペースでタスクをこなすうち、ミイラの製造法や古代文字、ヒエログリフの基本について知らず知らずのうちに体験的な学習ができ、大満足でパックを返却した(このとき、デポジットも返してもらえる)。