2021年版「女性が活躍する企業ランキング」と「共働き子育てしやすい企業ランキング」で1位と3位を獲得(※)したのがアクセンチュアとアフラック。両社の先進的な制度やワーキングペアレンツの本音を紹介したセミナーをレポートにて大公開!

※『日経WOMAN』による2021年版「女性が活躍する会社BEST100」総合ランキング1位はアクセンチュア。『日経クロスウーマン DUAL』による2021年版「共働き子育てしやすい企業ランキング」3位はアクセンチュア、アフラック(同率3位)。

第1部 アクセンチュアでワーキングペアレンツが幸せに生きる方法

 2021年5月29日(土)に、WOMAN EXPO 2021のセミナー「Working Parents Forum『子育てしながら外資コンサル・外資金融ってしんどくないの? 実はこんなに温かい!アクセンチュアとアフラックの極める両立制度』」がオンラインで開催されました。第1部に登壇したのは、アクセンチュアの小林珠恵さん。アクセンチュアジャパンを含むアジア拠点の女性として初となる、グローバル経営委員会のメンバーに就任する一方、今年4歳になる息子さんの子育て真っ最中だそうです。

<b>小林珠恵</b>さん<br> アクセンチュア 常務執行役員 シニア・マネジング・ディレクター<br> アジア太平洋・アフリカ・ラテンアメリカ・中東地区 主要クライアント統括<br> 1997年入社、2010年にマネジング・ディレクター、2019年にシニア・マネジング・ディレクターに昇格し、20年より現職。アクセンチュアのグローバル経営委員会にも参画。公認会計士
小林珠恵さん
アクセンチュア 常務執行役員 シニア・マネジング・ディレクター
アジア太平洋・アフリカ・ラテンアメリカ・中東地区 主要クライアント統括
1997年入社、2010年にマネジング・ディレクター、2019年にシニア・マネジング・ディレクターに昇格し、20年より現職。アクセンチュアのグローバル経営委員会にも参画。公認会計士

 華々しい経歴の小林さんにも、育児休業を含めて3度の休職経験が。壁に当たって悩んだとき、メンターでもある上司や社内の人々、夫や親などたくさんの人に支えられてきた中で、非常に重要だと感じたことが3つあるそうです。

 「1つ目はspeak upする(声を上げる)こと。助けを求めたり、自分自身の意思を表明することです。2つ目は、適切なメンターを持つこと。3つ目は、無理をしないでありのままの自分でいられるように努力すること。会社目線で見ると、社員が意思を表明できる環境を構築すること、その表明にきちんと対応すること、個人がベストなパフォーマンスをできるような環境を整えていくこと、これらが非常に大事であると考えています」

 アクセンチュアでは、社員が安心して成長できる環境を整えることが、人間としても、経営の観点でも重要であると考え、メンバーとの面談である1on1の時間を持つことを大切にしていると小林さん。

 「キャリアの話はもちろん、個人的なことも含め、プライオリティ(優先度)に向き合っていく。キャリアの中でプライオリティは変化し、例えば子育てを始めた瞬間、それまでとは違う優先度の中で働きたくなる場合もある。その時その時のプライオリティに向き合って、その人が楽しく、貢献感を持ちながら仕事ができているかを確認しています」

 アクセンチュアが目指すインクルージョン&ダイバーシティとは、社員にとって平等な企業文化を醸成すること。それをCEO自らがコミットし、経営戦略にも掲げているそうです。

 「状況が異なる個々人それぞれが希望する働き方ができているかというダイバーシティを重視し、性別その他の属性に関係なく社員一人ひとりが自分らしく活躍できるよう、課題に向き合っています。それこそがインクルージョン&ダイバーシティの本質だと思っています」

 さらに、一人ひとりの意識と行動を変える働き方改革「Project PRIDE」とワーキングペアレンツ向けの様々な施策が相まって、制度と意識の両輪でワーキングペアレンツが活き活きと自分らしく働ける環境が整ってきたと小林さんは話します。

 「先進的なフレキシブルワークを推進しており、週5日の在宅勤務や、週3日・計20時間以上の短日・短時間勤務を既に2016年から開始しています。男性育休の取得率が40%、平均取得日数も100日を超えています。そして、育児休業からの復職後1年間をマネジング・ディレクターがフォローする男女共通のプログラムもあります。社員が立ち上げた社内SNS『育児中の会』では育児中の社員同士が活発にコミュニケーションをしており、その中であげられた声を経営層に届けることで、ワーキングペアレンツのための制度を更新したりもしています。チャットボットに育児について質問すると支援制度を包括的に回答してもらえる仕組みや、保活や社内外の制度活用アドバイスをもらえる社内コンシェルジュは、現場の声から実現しました」

 こうした様々な取り組みと、女性の社員比率や管理職比率、男性育休取得率の向上といった結果が、「女性が活躍する会社」総合ランキング1位、「共働き子育てしやすい企業ランキング」3位につながっていると小林さん。

 「すべての従業員が幸せに働ける、そういう環境を作っていくことが非常に重要だと思っています。この順位に甘んじることなく、一人ひとりの幸せを大切に、アクションを取っていきたいと思っています」