ベビーシッターのマッチングアプリ「キッズライン」に登録していたシッターによる、幼い子どもへの強制わいせつ容疑での逮捕が相次ぎました(2件の容疑者と被害者は別々の人物です)。

 シッターの男が5歳の女児への強制わいせつ容疑で6月12日に逮捕されたという報道がありました。新型コロナウイルスの影響で保育園が休園中、女児の親は4月下旬から5月に保育を依頼していました。

 容疑者が登録していたキッズラインは、「一部報道につきまして(6月12日追記)」と題したホームページ上の「お知らせ」の中で事実を認めています。

 4月にも、同社にシッター登録していた別の男も5歳男児への強制わいせつの容疑で逮捕されていました。男は2019年7月〜11月にキッズラインで活動しており、事件は19年11月に発生。その後、今年5月に初めてキッズラインの社名が報道されたことを受けて、同社は「本件の経緯および、弊社の対応、再発防止策」をホームページ上で報告していました。

 キッズラインは6月4日に「男性シッターによるサポート一時停止」を発表。男性というだけで一律にシッター業務の予約受付を停止した同社の対応には疑問の声も上がっています。

 ベビーシッターのマッチングサービスは、シッター会社がシッターを派遣する従来のサービスと違い、サイトやアプリ上で利用者が希望に合う登録シッターを見つけて直接やり取りします。共働き家庭では、ベビーシッターを含め、子どもを預かってもらいたいという保育ニーズは高く、今回の事件を機にシッター利用の安全性に対する意識が一段と高まりそうです。

 大切な子どもたちを守り、再発を許さないためにも、日経DUALでは今後、利用者として意識すべきこと、業界や企業の動向、事件の背景にある課題など、さまざまな視点からシリーズで取り上げる予定です。



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