――これまで以上にきめ細やかな対応が、必要とされてきていると。

Fさん そうですね。でも、そうしたことを学校だけに求めているわけではないんです。親も少なからず世の中の変化に不安を抱えていますが、やっぱり、親がしっかり子どもの様子を見ていかないといけませんよね。せっかく子どもとの時間が増えているのだから、毎日、子どもの顔を見て「今日はイライラしているな」「今日は不安そうだな」と、感じ取ることが大切だと思うんです。それができるのは親だけですから。

 今後は、予測通りにはならないことがいっそう増えていくと思うので、私たち親が、「自分の子どもにとって何が最善か」を考えないといけないですよね。もし学校の方針が大きく違うほうにかじを切るのなら、先生たちにも、「うちの子はそのやり方に合わないかもしれない。こういう方法ならいいのでは?」と伝えていくことも大切です。まわりに振り回されてため息ばかりつくのではなく、「今回はこうなったから、こうしようね」と、柔軟に対応していく親の姿を子どもに見せていきたいと思います。

――最後に、学校にお願いしたいことがありましたら教えてください。

Fさん 情報に振り回されるのはしんどいですよね。学校にはできれば、「今後、こうなる可能性があります」という程度でもいいので、早めに情報をシェアしていただけると助かります。なかなか難しいとは思いますが、今より1週間早めに方針を示してもらえるだけでも、きっと多くの家庭が助かると思います。

取材・文/井上真花