皆さんの家では、だれが洗濯を担当しているでしょうか。

 洗濯物は毎日発生します。保育園で遊んでどろんこになった子どもの衣類やサッカーの練習でまっくろになったユニフォーム。子どもの成長はうれしいものの、洗って干して、たたんでの作業は大変。意外と時間もかかりますね。それでも、誰かがやらなければ家事は回っていきません。

 夫がやるにせよ、妻がやるにせよ、話し合って決めていたはずだけれど、だんだんと「やってもらって当然と思っていない?」「向こうはなんでイライラしているのだろう?」と気持ちがすれ違ってしまうことはありませんか?

 本来、夫婦はお互いに大切なパートナーのはず。でも、相手にイライラしてしまったり、忙しさに紛れて、そんな一番大切な気持ちを忘れがちです

洗濯をする人の半数は「感謝されていない」と感じている

 実はこんなデータがあります。

ライオンの廣岡茜さん。ヘルス&ホームケア事業本部ファブリックケア事業部で衣料用洗剤に関するマーケティングやプロジェクトを担当。2歳9カ月の幼児を育てるデュアラーでもある
ライオンの廣岡茜さん。ヘルス&ホームケア事業本部ファブリックケア事業部で衣料用洗剤に関するマーケティングやプロジェクトを担当。2歳9カ月の幼児を育てるデュアラーでもある

 洗濯をいつもしてもらっている人の83%が感謝の気持ちを持っているのに、洗濯をしている人は、48%が感謝されていると思っていないのです。

 ほとんどの人が「ありがたい」と思っているのに、その気持ちが伝わっていないために、生まれる気持ちのすれ違い。そのためお互いにモヤモヤとした気持ちでいるとしたら、なんともったいないことでしょう。

 この調査を行ったのはライオンです。同社のヘルス&ホームケア事業本部 ファブリックケア事業部で衣料用洗剤の企画開発を担当する廣岡茜さんたちはこの結果を見て「感謝の気持ちは、自分が思っているほどは相手には伝わっていない」ということに気づいたそうです。

 「『日々の感謝ほど言葉にして伝えることをつい忘れがちになってしまう』という現状があるのですね。『感謝の気持ち』は、例えば、会社の同僚や先輩、上司にはきちんと言葉で伝えますが、家族のように身近な人だと、実はきちんと伝えていないのではないでしょうか。そのギャップが今回のデータに現れていると思いました」と廣岡さんは話します。

 そこで、感謝の気持ちを伝える小さなきっかけを作りたいと、あるプロジェクトを立ち上げました。それが「サンキューボトルプロジェクト」です。