アイドルグループ「乃木坂46」の2期生として活動している山崎怜奈さんは、歴史好きの “歴女”として有名で、クイズ番組でも活躍中です。テレビ番組「乃木坂46山崎怜奈 歴史のじかん」で約1年間MCを務めました。前編では自身の中学受験の体験談や、子どもを歴史好きにするために親ができることなどについて聞きました。後編では歴史上の人物を多面的に見る面白さや、歴史上の「推しメン」などについて聞きました。

きっかけは、NHK大河ドラマ『篤姫』

日経xwoman DUAL(以下、略)―― 山崎さんが歴史に興味をもったきっかけは何だったのでしょうか。

山崎怜奈(以下、山崎) NHK大河ドラマの『篤姫』です。小学校5年生のときでした。歴史ドラマは特有の言葉遣いや主従関係が理解できるまで、楽しめなかったのですが、意味が理解できるようになったことも大きいと思います。その前から、大河ドラマは親が見ている隣でぼんやりと見ていたんですけど、『篤姫』は自主的にテレビをつけていました。

 篤姫があの若さで、もがき苦しみながらも教科書に載るような人物たちと絡んで、すごいと思ったんです。小学校の教科書に載っていない人物でも、こんなに波瀾(はらん)万丈な人生を送った人がいるんだってそのとき初めて気づきました。中学受験の勉強は教科書が中心でしたが、勉強は教科書だけじゃないな、と思ってからは、篤姫に限らず、歴史上で興味があることは本を読んで補完していました。

―― 歴史の面白さに目覚めたのですね。どのあたりがツボにはまったのでしょう?

山崎 「人」ですね。歴史上には、面白い人がいっぱいいるなって(笑)。教科書には、「島流しにされました」「左遷されました」「暗殺されました」という事実は載っているけれど、何をしてそういうことになったのか、具体的なことはそこまで深く書いていません。歴史本などを通して、歴史に名を残した人たちのふがいない面とか面倒臭い面を知ると、「偉大な業績を成したこの人も、人間なんだな」と思いました。

「乃木坂46」の2期生の山崎怜奈さん
「乃木坂46」の2期生の山崎怜奈さん