声に出した女性記者に敬意。「セクハラ分水嶺に」

 ジャーナリストで元新聞記者である林美子氏は、「新聞記者を25年以上やってきて、現場はよく知っている。女性記者だからといってなぜ働きにくいのか? 悪ふざけや言葉遊びといった軽んじられる問題ではない。セクハラは尊厳をもぎ取られる。すべてのセクハラは権力関係にある。“そんなつまらないことで騒ぐな”と軽視されるテーマではない。女性記者は全体のまだ2割だが、今回のような事件で、せっかく増えてきた女性記者がまた減ってしまう。これでこの国に正しい報道がなされるのか。男女の差がなく能力を発揮できる社会にしていかなければ」と時おり声を詰まらせながら訴えた。

 会場からは、全国紙で現役記者をしている匿名女性からも声が上がった。「まずは、官僚を相手にセクハラ被害を訴えた女性記者に敬意を表したい。あなたの勇気ある行動で、日本中で我慢をしてきた女性が救われている。これはテレビや新聞などメディア企業だけの話ではない。すべての働く女性があきらめてきたことを、エールを持って改善できる最初で最後のチャンス」と話した。

#MeToo 、#WithYou などのハッシュタグつきのメッセージで、「もう終わりにしよう」と呼びかける資料が200名の参加者に配布された

 会場には、「超党派議員」として、福島みずほ氏、吉良佳子氏など、財務省への意見を述べる議員も見えた。「辞任すればいいという問題ではない、退職金をもらって一般人となるのではなく、罪を認めるよう、しっかり抗議していきたい」(福島みずほ氏)。

超党派で集まった議員たち。「今回ばかりは怒りが沸点に達した(吉良佳子議員)」など怒りを表明した

 最後に、上智大学教授の三浦まり氏は、被害者バッシングについて言及。「いま、加害者の責任を転嫁させて被害者バッシングという最悪の状況になっている。この状況をきっかけに、日本のセクハラ問題の分水嶺にしなければ」とまとめた。

「世間の常識・世界の常識と、財務省の酷い対応はかけ離れている」と話し合われた

(文・写真/日経DUAL編集部)