『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』の著書などで有名な産婦人科医の宋美玄先生。自身も長男・長女の2人の子どもの母として、妊娠・出産を経験し、日々子育てに悩むこともあるという宋先生が、医師として、母として、産後の様々な悩みを持つママやパパの気持ちに寄り添ってお話する連載がスタート! 第2回では、産婦の3人に1人がなると言われる「産後うつ」の原因を考えてみます。

“これはダメ”と思い込まないで柔軟な育児を

「『産後うつ』は誰もがかかる可能性がありますが、かかりやすい人の傾向もあるのです」(宋美玄先生)

 「産後うつ」について、前回からお話をしてきましたが、「通常のうつ病」と「産後うつ」の違いは、罹患する時期だけなのです。しかし、うつ病にかかったことのある人は、産後うつにかかる率も高いという結果は出ています。

 例えば、生理前の不調が重かったり、パニック障害や適応障害などを以前経験している人のほうが、産後うつになりやすい傾向もあります。そういう人は、病院でも注意して診るようにしています。

 しかし、誤解しないでいただきたいのは、こうした人たちが必ず産後うつになるということではないこと。そうした経験を持っている人が、“産後”や“子育て”など新しい負荷がかかる環境要因によって、影響を受けやすいということです。つまり、これは誰にでも起き得ることなのです。

“カフェインはダメ”は本当? ママたちを悩ませる情報の波

 出産・子育ては誰でも大変なものなので、少しでも気を楽に保ちたいものですが、様々な“情報”が新米ママを悩ませることが多くあります。

 例えば、妊娠中や授乳中は、「カフェインは絶対ダメ」と思い込んでいる人は意外といますが、1日1杯くらい(300ml程度)ならコーヒーや紅茶を飲んでも大丈夫だという調査結果が出ています。今はネットを使えば様々な情報を入手できますが、それらの情報が医療知識を持った人によって書かれたものだとは限りません。初めての子育てだとなおさら不安になってネットで調べてしまうでしょう。それも、悪いことではありませんが、ネット上の情報を鵜呑みにせず「そういう考えもあるんだな」と思っておくくらいにとどめておきましょう。

 カフェインや母乳育児の重要性など、どこまで本当か分からない都市伝説のようなものが神話になり、お母さんたちを苦しめているところもあります。もちろん、母乳には赤ちゃんに必要な栄養があり、非常に重要ですし、妊娠中の体調を気遣うことも大事です。しかし、「こうでなければいけない」と自分を追い詰めてしまっては本末転倒です。周囲の人も「(妊婦・ママは)こうあるべき」という理想論を押し付けないであげてほしいと思います。

次ページから読める内容

  • 母乳育児へのこだわりも大きなストレスに
  • 幼少期のネグレクトが、産後うつの原因にも……

続きは日経DUAL登録会員(無料)
もしくは有料会員の方がご利用いただけます。

日経DUAL会員とは?
登録会員(無料)になると以下のサービスを利用できます。
  • 登録会員限定記事
    子育て、キャリア、夫婦の連携、家計管理など、共働き家庭のニーズに応える登録会員限定記事をお読みいただけます。
  • 日経DUALメール
    日経DUALの最新記事やイベント開催情報などをお知らせするメールマガジン「日経DUALメール」をご購読いただけます。
  • 子どもの年齢別メール
    子どもの年齢別メール(未就学児、低学年、高学年)を配信します。子どもの年齢に合った新着記事やおすすめ記事をお届けします。
  • MY DUAL
    サイトトップページの「MY DUAL」の欄に、子どもの年齢に合った新着記事が表示され、最新の子育て・教育情報が格段に読みやすくなります。
  • 日経DUALフォーラム
    オンライン会議室「日経DUALフォーラム」にコメントを書き込めます。日経DUALの記事や子育て世代に関心の高いテーマについて、読者同士や編集部と意見交換できます。
  • 記事クリップ、連載フォロー
    お気に入りの記事をクリップしたり、連載をフォローしたりできます。日経DUALがさらに使いやすくなります。