買い物、食事、SDGsを学ぶきっかけはいたる所に見つかる

 ご家庭でSDGsに取り組む方法としては、例えば給食の献立を子どもと一緒に見ながら、「この食べ物はどこから来ているのかな?」と考えたり、スーパーに並んだタコの原産地を見て、「モーリタニアとかモロッコとか書かれているけれど、それはどんな国なんだろうね」と話し合ったりするのもいいですね。チョコレートの原料のカカオ豆は、実は児童労働によって作られている場合もあることを話したり、児童労働を使わないということを宣言したメーカーのチョコレートを買ってみるとか、そういうこだわりなどからも、親が子どもにいろいろなことを気付かせてあげることができると思います

 SDGsの6の「安全な水とトイレを世界中に」で言うと、世界人口の3人に1人がいまだに清潔なトイレにアクセスがなく、9億5000万人が屋外で排泄しているという現状があります。4の「質の高い教育をみんなに」についても、マララ・ユスフザイさん(ノーベル平和賞の史上最年少受賞者)が語っているように、日本の人口と同じくらいの1億3千万余りの女の子たちが学校に行けていないという状況です。子どもが高学年くらいになったら、そうしたデータを図書館やインターネットで調べて、日本の人口と照らし合わせたり、自分たちの環境と比較したりすると、より話し合いが深まり、課題意識も高まるのではないかと思います

SDGsを知っていることは、将来の子どもの強みに

―― 2030年がSDGsのゴールイヤーということですが、ゴールに向けた進捗状況はどのように知ることができるのでしょうか?

根本 SDGsの17の目標の下に169のターゲットいうものがあり、さらにその下にそれぞれの進捗を図るための232の指標というものがあります。指標の多くが数値目標に沿って進捗を図ることができるようになっています。国連は各国の統計当局から統計を集めて年に1回、進捗を報告書にしてまとめています。その概要は国連のウェブサイトで一般の方でも見られるようになっています。

 日本は一見、飢えや貧困と縁遠いと思われていますが、実際には子どもの7人に1人が貧困ライン以下の境遇で暮らしています。外国籍の子どもも増えていますし、障がいのある子ども、LGBTQの子どももいます。そういった多様性に意識して目を向けるように、親が子どもにアドバイスしてあげられたらいいですね。多様性を知ることは、人としての成熟度にもつながり、子どもが育って世界に出た時に強い武器になります。それをビジネスチャンスにすることもできるでしょう。SDGsを学ぶことが子どもの強みになると信じています。

『映画 きかんしゃトーマス Go!Go!地球まるごとアドベンチャー』
公開中 配給:東京テアトル
公式サイト:https://movie2019.thomasandfriends.jp/

トーマスを通じてSDGsを学ぶための保護者向けのアニメ
https://www.allaboardforglobalgoals.com/en-us?sf92336189=1

SDGs進捗報告書(和文サイト・2018年報告書の概要部分の日本語訳)
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_report/

取材・文/清水久美子 撮影/杉 映貴子