株投資を考えたい人にお勧めの、5つのポイント
ここで、共働き子育て家庭が、株の銘柄を考えるときにチェックしたい5つのポイントを教えていただきました。
■ポイント1
自分の会社の「競合他社」または「転職したい会社」
「仮に『営業で競うといつも勝てない』という会社があれば、今後も伸びると見込めるのではないでしょうか。また、『転職するなら、あの会社に挑戦したいな』という選び方もいいですね。転職するということは、自分の人生を賭けるということ。そこまで考えるからには、その会社の業績や商品はもちろん、働きやすさや業界内での立ち位置なども調べるでしょう。調べたうえで転職したいと思えるほど魅力的なら、成長も期待できるというわけです」
■ポイント2
「本当にいいこと」をやっている会社
「『社会のため』『誰かのため』になっている会社かどうかは、とても大事です。きれいごとではなくて、本当にいい会社だと自分で思えないと、株を安心して持っていられません。おかしなことで利益を上げていたら、いずれ問題になり、行政処分を受けたり、訴訟問題に発展したりするかもしれないので、チェックしましょう」
■ポイント3
「伸びている会社」
「しっかり成長している会社かどうかも重要です。四半期ごとに、健康診断のように決算が発表されるので、『ちゃんと伸びているな』と感じられるかどうか。思ったより伸びていないと思ったら、一度売るというのも選択肢です。株は、一度さよならして再び買い戻しても、絶対にイヤな顔をしませんから(笑)」
■ポイント4
「3年後」を考えて、ワクワクする会社
「短期の視点だと、明日売ろうか、明後日売ろうかと、目先の株価の動きが気になります。少し下がるだけで『わ~、なんで昨日売らなかったんだろう』と、精神的に疲れます。『3年後くらいに、これくらい成長していたらいいな』とワクワクできる会社がポイント。明日のことではなくて、3カ月毎に、3年後に目指す姿がブレていないかをチェックしましょう」
■ポイント5
株価が下がったときに、「もっと欲しい」と思えるか
「例えば10万円で買った株価が9万円に下がったときに、『わ~、売らなきゃ』と焦るのではなく、『一時的に下がってラッキー。また上がるだろうからもう少し買いたいな』と思える会社かどうか。それこそが、投資すべき会社だと思います。もちろん、3年後にその会社の状況が変わり、イメージする姿とブレて9万円に下がったなら売る必要はありますが、長期投資は『長い時間かけて上がる』と思って買うわけですから、目先の上げ下げにはとらわれる必要はありません」
株を買うことで得られる、たくさんのこと
株を買うと、めぐりめぐって社会貢献にもつながる側面があります。
「僕自身も、株を買うときに、その会社がやっていることが本当に世の中のためになっているかをしっかり考えます。未来永劫、みんなから応援されるような会社かどうか。社長が何を考えているかも大事なので、SNSなどの発信もチェックしています。
株を買うことは、社会貢献にもつながります。『このお金があれば、新薬の研究ができるのに…』というバイオベンチャーに投資すれば、新しい薬をつくるキッカケになるかもしれない。すると、今まで治療法がなかった患者さんが助かる。業績が上がれば、株主にはリターンがある。三方よし!ですよね。ゼロサムゲームやマイナスサムゲームのギャンブルなどと違って、株の投資は“プラスサム”といって、全員が儲かる状況になりうる。僕は『将来、空飛ぶ車ができると思うなら、株を買え』なんてよく言っています。スマートフォンも10年以上前には普及していなかったし、この先どんな発展があるかは未知数。でも、明るい未来をイメージできるのであれば、株式投資をする意味はあると思っています」
2児の父だからこそ、子どもたちの未来に向けて株式投資をしたい。そんな熱い思いが、井村さんの投資の根底にありました。株式投資のスタートとして、まずは生活に身近な企業に着目して少額から始めてはいかがでしょうか。
(文/西山美紀 撮影/稲垣純也)
元・株大好き芸人、個人投資家、中小企業診断士
■連載第一回「[PR]売れない時代に株を買ったから今がある!」はこちら