4月から小学校でプログラミング教育がスタート。そして2020年度中にまず小5以上に1人1台のPCがある校内環境を整えるGIGAスクール構想の実施も決定。「ウチの子はついていける?」「どんな準備が必要?」と不安を感じているママやパパも多いようです。2人の小学生の男の子と保育園に通う女の子のママ、くわばたりえさんの第一声も、「正直、よく分らへんのですわ」。一緒に、不安解消のためのTO DOを考えました。

――小学生に通うお子さんは新年度から、新しい学習指導要領にのっとったプログラミング教育の授業が始まります。情報を上手に活用できる能力を育むことがねらいですが、親として期待や不安はありますか。

くわばたさん 長男(新小4)、次男(新小1)、そして長女(新・年中)の3人の子どもがいますが、パソコン学習が本格化するのは上の二人ですよね。プログラミング教育が始まるのは聞いているんですが、中身がよく分からないんですわ。春休み前の保護者会で説明される予定が、全国的に休校になりましたしねぇ。

――何が始まるかよく分からないながらも、「準備しなくては」とそわそわしている感じですね。

プログラミング教育の中身を理解できずにいる親は多い

くわばたさん プログラミング教室やパソコン教室の宣伝チラシを見て「通わせるべき」というママ友もたくさんいます。私も長男を行かせた方がいいかな、と調べたこともあるんですよ。ただ長男はサッカー少年で土日も練習や試合があり、時間的に「教室に通うのは無理だね」ということになりました。

――今回の取り組みは、「プログラミング」という科目ができるのではなく、各教科の授業でパソコンやインターネットを活用して、情報を集めたり発表したりできるようになることが狙いです。先生が黒板に書いたことを写し先生の話を聞くスタイルの授業から脱して、自分たちで調べ、答えを見つけ、かつ伝える「アクティブ・ラーニング」を、パソコンを活用しながらすることが大切な目的です。

くわばたさん ん? ロボットを作るんですよね。学校で配られたパンフレットの表紙にロボットの絵が描かれていて、そう信じていたんですけど、なんか全然違いますね。

パソコンは勉強の道具。21世紀の鉛筆や辞書

――分かりづらいですよね。流れを確認しましょう。文部科学省(文科省)は、これからの社会で活躍する子どもたちにとって、「情報活用能力」はかつての「読み・書き・そろばん」と同じように誰もが身に付けるべき能力と位置づけているんです。

小学校の学習内容を定める「学習指導要領」が2020年度に新しくなるタイミングでプログラミング教育を必修にしたのはそのため。その道具がパソコンで、利用しながら文書や表、資料を作ることから始まり、情報収集、つまり調べものなどもするでしょう。ロボットを作る可能性もありますし、社会や国語、理科などさまざまな教科が関係します。

くわばたさん 確かにインターネットが当たり前の世の中ですもんねぇ。私もスマホで何でも調べてます。

TO DO 1
  • 親は、「プログラミング」「GIGAスクール」といった教育指針のタイトルにとらわれず、内容と目的を今いちど確認しよう。親自身の不安を解消できる
■学校で始まるパソコン教育の参考資料は こちら!

くわばたさん 私が今までパソコンを使ってきていないので、子どもたちが下校してきて質問されても教えられないのは困るなと考えています。

――ママ友にはパソコンを使えない方が多いですか?

くわばたさん PTA活動のときに見ているとオフィスで働いているママたちは表を作ったりタッチタイピングで資料を仕上げたりできる人も多いですね。都心に住んでいるのでなおさらだと思います。私がみんなの意見をふんふんとメモしていたら、パソコンでパパっとまとめてプリントアウトしてくれるママがいて、ビックリしちゃいました。

IT系の会社勤務のママさんで、息子のサッカーの試合観戦中もノートパソコンを手にしたまま声援送ってる人がいて、かっこいいんですよ。憧れています(笑)。反対にパソコンと縁のないママも、三分の一くらいはいる気がします。

保護者のパソコン習熟度は千差万別。「息子のサッカーの試合中に、ノートパソコン片手に声援やアドバイスを送るママ友はこんな感じですわ」とくわばたさん
保護者のパソコン習熟度は千差万別。「息子のサッカーの試合中に、ノートパソコン片手に声援やアドバイスを送るママ友はこんな感じですわ」とくわばたさん