家族との幸せを軸に今できる仕事や生活スタイルを選ぶ

私たち夫婦が「できないマイナスよりできたプラス」という発想に至るまでには、数年かかりました。長女が生まれた頃、私は夫に「もっと家のことをしてほしい」と思い、夫は夫で「子どものためにも、もっと仕事に力を注がなければ」と思っていたようで、気持ちがすれ違いうまくいかない時期がありました。ついにお互いの怒りが爆発して本音で言い合ったとき、「家族を思う気持ちは同じ。いちばん大事なのは仕事でも家事でもなく家族だ」と気付きました。

それからは「家族と幸せな毎日を過ごすために今できるスタイルを選ぶ」というスタンスに切り替えました。仕事で無理のないスケジュールを組むことは、仕事のチームスタッフたちにも徹底していて、彼らの残業が多くなれば必ず相談するようにしています。半面、毎日家族そろって食事ができなくても、わが家でできる範囲で一緒に食べられる時間があればいいし、有機野菜やグルテンフリーにこだわるのもいいけれど、コンビニで食品が買えなくなるほどのことはしません。例えば、摂りたい 栄養素があっても必ずしも自炊には限定せず、手軽に摂れる食品で補うことも良いと考えています。協会の講座の生徒やファンの方にもよく話すのは、「ストイックにならない方がいい。家事育児60点、仕事も60点。だけど、合計すれば100点超えの120点!」 という考え方です。

気になるたんぱく質も「上手に摂れた」プラスを喜ぶ

忙しくて朝パン、昼パスタ、晩うどんといった日がたまにあっても全くOKだと思っています。逆に家族でよいお店に行けて重要な栄養素であるビタミン、ミネラル、たんぱく質などをバランスよく摂れた日などは「栄養をプラスできた!」と喜ぶようにしています。今は娘たちが小学校で給食を食べてくるので、それも気持ち的に助かっています。

ピラティスで整えた身体にバランスよい食べ物を入れる生活は理想。工場と同じで、建物が完璧でも原料が常に悪いとアウトプットの質も落ちますよね。「日本人はたんぱく質摂取量が低下している 」ということを知り意外に感じました。確かに、私のように調理に時間を取れない共働き家庭などでも少なくなりがちになっていそうですね。そもそもたんぱく質は、自分はもちろん、子どもたちの身体づくりのためにも欠かせないので、常に気を配るべき栄養素だと改めて感じます。

栄養素って数日分をまとめて摂取するのが難しいんです。たんぱく質などは特に毎日こつこつと摂るのが理想的ですよね。そんなバランスも気楽に小まめに補える方法などを見つけ、「よしよし」っと自分に加点しながら、無理をせず楽しく過ごすことが私らしい身体づくりの秘訣だと思います。