持続可能な未来に向けて

 江ヶ崎さんのお話にも登場したTOTOグループは、1917年の創立以来、水まわりに深く関わる事業を続けている企業です。2014年には、環境に関する活動方針「TOTOグローバル環境ビジョン」を発表。さらに2018年、時代や社会の変化をとらえて内容を見直し、持続可能な社会を目指して、より幅広い活動に取り組んでいます。こうした活動の背景にはどんな想いがあるのか。経営企画本部 ESG推進部 環境商品推進グループ グループリーダーの佐々木健二さんに話を伺いました。

 「現在の『TOTOグローバル環境ビジョン』には、3つのテーマがあります。『きれいと快適』『環境』『人とのつながり』です。それぞれのテーマごとに目指す姿を設定し、さまざまな活動をしています。

きれいと快適──「きれい・快適を世界で実現する」「すべての人の使いやすさを追求する」を設定し、きれいで快適なトイレのグローバル展開を進めています。
環境──「限りある水資源を守り、未来へつなぐ」「地球との共生へ、温暖化対策に取り組む」「地域社会とともに、持続的発展を目指す」を設定し、節水商品の普及やCO2排出量の削減、地域に根付いた社会貢献活動を進めています。
人とのつながり──「お客様と長く深い信頼を築く」「次世代のために、文化支援や社会貢献を行う」「働く喜びを、ともにつくり、わかち合う」を設定し、お客様満足の向上や、ボランティア活動への社員参加の推進、働きやすい会社の実現を進めています。

こうした取り組みの土台になっているのが、『健康で文化的な生活を提供したい』という創立者の想いです。社会の変化に伴い、新たな社会課題が生じます。それらを解決してお客様に満足いただくことを、いままでも、そしてこれからも絶やさず続けていくことが、持続可能な未来へつながると考えています」

 持続可能な未来を実現するためには、企業はもちろん、生活者一人ひとりの取り組みも重要です。そうした視点を持つきっかけに、また、家族の健康、快適な暮らしのためにも、まずは家の中の水まわり環境について、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

■TOTOの環境や社会への取り組み「水と地球の、あしたのために。」詳しくはこちら

取材・文/鈴木友紀