パパマジシャンのヨッシーさんが、「子どもも大人も驚く簡単マジック」をDUAL読者に手ほどきしてくれることになりました! マジック未経験でも、ちょっと練習すればできるようになります。地域の子ども会や職場の歓送迎会で披露して、アッと言わせてみませんか。

 全3回でお送りする今回のインタビュー。第1回は、小学生のときに初めて見たマジックに心躍らせ、およそ20年の時を経て、念願のプロマジシャンになったヨッシーさんの半生をお届けします。家族を愛し、育児にたっぷりと携わりながら、プロマジシャンとしても充実した日々を送っているヨッシーさんに、夢のかなえ方を伺いました。昔から抱いていた夢と、仕事と家族という現実のはざまで揺れ動いたヨッシーさんの、葛藤と決断とは。

第1回 「早く仕事辞めな」妻が背中を押したマジシャンの夢 ←今回はココ
第2回 定番の「コインが消える」ヨッシーマジック種明かし 
第3回 一度はやってみたい「トランプマジック」種明かし

素人マジックに目を輝かせた少年時代。初ステージは小学校のクラス会だった

マジシャン・ヨッシー
マジシャン・ヨッシー

日経DUAL編集部(以下、――) まずは、家族構成とマジシャンとしてのお仕事について、簡単に自己紹介してもらえますか。

ヨッシーさん(以下、敬称略) 妻と1歳になったばかりの娘との3人家族です。僕の仕事はマジシャンで、出張マジックがメーン。イベントやブライダル、保育園や介護施設など、「会」と名のつく場であれば、どこでも伺っています。活動エリアとしては首都圏が多いですが、呼ばれれば地方でももちろん行きます。この前は、僕の地元の秋田から依頼を受けて、行ってきました。 特にショーの予定がない日は、飲食店などでテーブルマジックをやっています。

―― 飲食店でのテーブルマジックって、流しのギター弾きみたいな感じでしょうか?

ヨッシー そうですね。各テーブルを回って披露するので「テーブルホッピング」というのですが、個人的に提携している飲食店で、チップ制でやっています。「面白くなかったらチップは要りません」と言ってやるのですが、割合皆さんチップをくださいます(笑)。このテーブルホッピングは、特にお店側からお金をいただくことはないので、喜ばれて行っています。

―― そもそもヨッシーさんは、なぜマジシャンになりたいと思ったのですか?

ヨッシー ずいぶん昔にさかのぼりますが、小学校低学年くらいのころ、父の友人がマジックを見せてくれたんです。丸めた紙を袖口に入れると首の後ろから出てくるというマジックで、今思えば手品というほどでもない、素人マジックだったのですが、子どもの僕にはそれがすごく面白かったんですね。それ以来、僕がマジック見たいとねだるので、父もちょっと覚えてくれました。

 それと、祖父がマジックのテレビ番組が好きだったんです。当時、「ハンドパワーです」が流行語にもなったMr.マリックさんの特番がよく組まれていて、僕も一緒にそれを見て、マジシャンに憧れるようになりました。そこから、簡単なマジックの本を買ってきて、自分でも練習するようになったんです。

―― 人前で披露し始めたのは、いつからですか?

ヨッシー 初ステージは、小学校のクラス会でした。ここで大ウケして、味をしめちゃったんです。 もともと目立ちたがり屋でしたし(笑)。

 中学に上がると部活などで忙しくなったので、だんだんマジックをしなくなったのですが、高校受験が終わって入学するまでの間、暇だったのでまたマジックでも再開しようかなと思って。トランプマジックを覚えて、友達に見せてみたらすごく反応がよくて、やっぱり面白いなあと。ここで本格的にハマった感じですね。