WorkとLifeの架け橋になるサービスを

 これらのサービスを企画しているのは、三井不動産のオフィスビル事業の有志社員で構成された「Work-Life Bridge」プロジェクトメンバー。 WorkとLifeの架け橋となり、働く全ての方が活躍できる新しいオフィスの在り方を提案する、というコンセプトを掲げています。

 「Work-Life Bridgeは、仕事と子育ての両立に関して同じ志を持つ有志が集まって、2016年にスタートしました。現在は13人のメンバーが活動していて、月に一度の定例会でアイディアを出し合ったり、新サービスを試したりしています」(野村さん)

 メンバーの多くが子育て中ということもあり、リアルな悩みや要望が企画に反映されています。「私自身が第一子を生んで復帰した時、子育てをしながら働くことの現実に直面し、今までと同じように働けないことへのギャップや葛藤がありました。オフィスビル事業者として、もっと子育て中の方が働きやすい環境を作れないかと、常に考えています」(野村さん)

「EATALKはリピーターが多く、男性の参加も2、3割います」と言う吉田雄太郎さん
「EATALKはリピーターが多く、男性の参加も2、3割います」と言う吉田雄太郎さん

 前述の学童イベントやファミリーデイ以外に、ランチタイムを利用した料理教室「EATALK」や、乳がん検診なども提供しています。たとえばEATALKは、目の前で講師が料理するのを見学し、出来上がった料理をその場でランチにできるイベント。「学童イベントと同様にリピーターが多く、男性の参加も2、3割います。当日のレシピとアレンジレシピももらえるのですが、私も家で作ってみたら子供が喜んでくれて、レシピの選択肢が増えました」(吉田さん)。

 今後は、働く女性をエンパワーメントするようなセミナーにも注力していくそうです。「上場企業における女性就業者の割合は増えていますが、女性管理職の比率は非常に低いのが日本の現状で、働く女性たちはまだまだ悩みを抱えています。Work-Life Bridgeのセミナーを通じて、働く女性に元気や課題解決のヒントを与えられたらと思っています」(野村さん)

EATALKの様子
EATALKの様子