PCスキルやプログラミングは国語のようなもの。これからの時代、学びのベースになる

――これからは、奥村さんが初めてパソコンを触った中学1年生よりもさらに早い段階でプログラミング教育などが行われます。子どものころからパソコンを使うメリットや意義について聞かせてください。

奥村 2020年からは、小学校でプログラミング教育が必修化されますが、パソコンに触れるタイミングは、もっと早くてもいいと思います。保育士として働いてきた保育園では、3歳児がパソコンのお絵描きソフトで塗り絵をしていました。ほかにも、ある保育園では、ロボットのプログラミングを行っているところもあります。

 パソコンのソフトで塗り絵をすると、間違えたら「アンドゥ機能」で間違える前に簡単に戻れるじゃないですか。ロボットのプログラミングも上手くいかなければやり直せばいい。これは、いい意味で何回も失敗ができるということ。失敗して新たにチャレンジするプロセスは、非常に重要です。

――保育士という観点から、子どものパソコン活用やプログラミング教育に対する考えなどはありますか?

奥村 今、子どものリーディングスキル低下が問題になっていますよね。平たく言えば、国語ができない。国語ができなければ教科書を読めないので、数学や社会などほかの教科の成績も伸びないという悪循環に陥ります。これからの時代、パソコンやプログラミングのスキルは、国語力のようなものだと思います。つまり、全てのベースになるということ。できなければ、さまざまなシーンで不利になるのではないでしょうか。

――プライベートでは1.5歳児のお父さんですよね。お子さんには、パソコンをいつから使わせたいですか?

奥村 オフラインのパソコンなら、本人が興味を持ったときですね。砂場で遊ぶのと同じ感覚ですよ。オンラインでのブラウジングは10歳くらいからかな。最初はタブレットから入ってもいいでしょう。うちの子も、1歳半ながらルールを決めてタブレットに触れさせています。ただ、個人的にはタブレットは受動的、パソコンは能動的だと感じています。ある程度成長したら、自分の工夫でよりいろいろなことができるパソコンにステップアップすることがオススメです。あまり堅苦しく考えず、子どもが英語を学ぶのと同じ感覚で、自然に親しんでいけばいいと思います。

――子どもが初めて使うパソコン=My First PCには、どんなパソコンが理想的でしょうか?

奥村 一つは、親がコントロールできる機能やソフトがあること。テレビゲームと同じで、デジタルには中毒性がありますから。それに、ネット環境の制限も必要です。世の中と簡単につながれるのは、メリットでもありますが危険もはらんでいます。善悪がつかない子どもにパソコンを持たせるなら、大人がしっかりと管理する責任がある。これらは、パソコンに限ったことではありません。外に遊びに行くときも、門限や校区の外に行ってはいけないといったルールはありますよね。パソコンでも、それを決めてあげるだけの話です。

 あと、頑丈で壊れにくいほうがいいですよね。うちでは、子どもが使うタブレットは柔らかいEVA素材のケースに入れて、画面には強化ガラスの保護シートを貼っています。それと、軽さですね。プログラミング教室などに持ち運ぶことを考えると、絶対に軽いほうがいいと思います。

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