中学生で出会ったパソコン。原因と結果がわかるプログラムにハマる

――まず、パソコンとの出会いについて教えてください。

奥村 初めてパソコンに触れたのは、1991年。中学1年生のころですね。まだWindows 95が発売される前。一般的ではなかったのですが、中高一貫校で試験的にプログラミング教育のようなことをやっていたんです。当時は、プログラムを入力してキャラクターの絵を描いたりしていましたね。それが楽しいんです。

――中高一貫校とのことでしたが、高校になってもプログラミング教育は続いていたのでしょうか?

奥村 はい。高校からは、描画のプログラミングだけではなく、パソコンを使った編曲の課題が出るようになり、『キラキラ星』をアレンジしたりしていました。楽器ができなくも音符を貼り合わせていけば、自動で演奏される。「これはすごいな」と興奮したことを覚えています。そのときは、まさか自分が将来ミュージシャンになるとは思っていませんでしたけど(笑)。ただ、振り返ってみると、その時期にパソコンで音楽プログラムの基礎を学べていたのはありがたかったと思います。

――このころは、まだ学校のパソコンを使われていたそうですが、自分用のパソコンはいつ手に入れたのですか?

奥村 高校1年生になってからです。これは、気象予報士になるための試験勉強用に購入しました。パソコン自体は、パーツを購入して手作りしました。いわゆる自作機です。今の一般的なパソコンと比べると、メモリの容量もかなり少なかったですが、価格はプリンタやモニターと合わせると当時は50万円くらいと超高額でした。

――パソコンがどのように試験に役立ったのでしょうか?

奥村 気象データの受信と分析です。当時はインターネットがなかったので、自宅にパラボラアンテナを立ててデータを受信していました。1994年に気象予報士試験が始まったのですが、94年には学科に、95年には実技に合格しました。パソコンは、この合格に大きく貢献してくれましたね。

 大学生になってからは、このころからRAG FAIRの活動を始めていたので、Photoshop(米Adobe社の画像処理ソフト)を使ってポスターやチラシを作ったりしていました。あとは写真の編集やホームページ制作も。もちろん、勉強もしていましたよ。卒論はノートパソコンで執筆。すでにデビューしていたので、持ち歩いて作業ができるノートパソコンにはとても助けられました。

根っからのガジェット好き。とにかく小さいパソコンにこだわって、富士通の『FMV-BIBLO LOOX U/C50N』というウルトラモバイルPCを愛機にしていたそう。「今でも大事に保管していますよ」と奥村さん。
根っからのガジェット好き。とにかく小さいパソコンにこだわって、富士通の『FMV-BIBLO LOOX U/C50N』というウルトラモバイルPCを愛機にしていたそう。「今でも大事に保管していますよ」と奥村さん。

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