音声入力をフル活用して、一度に2通メールの返事!

── そんな多忙なおふたりですが、小学校や保育園に行かれているお子さんもいらっしゃいます。どんなふうに仕事との両立ができているのか、ノウハウを聞かせてください。下村さんはテクノロジーを使って時短をしているとのことですが?

下村 言うとびっくりされることも多いのですが、音声入力を多用しています。音声入力に適したアプリを愛用していて、スマートフォンのマイクのボタンを押して日本語でも英語でも、わーっと話すと、90%くらいの確率で文字に変換されるんです。 便利ですよ! Facebookの投稿なども音声入力しています

── スマホのマイクに口を近づけたり、ワイヤレスを使って喋りながら歩いている海外の方、街中でよく見かけます。

下村 はい、そんな感じです。社内でもやっています。

── 社内でもですか!?

メール音声入力で時間短縮、夫と連携して「お迎えデー」と「残業デー」のメリハリを付けるなど、女ボスたちの仕事術を共有した
メール音声入力で時間短縮、夫と連携して「お迎えデー」と「残業デー」のメリハリを付けるなど、女ボスたちの仕事術を共有した

下村 とても長いメールとかサマリーを書きたいときは部屋にこもって。「音声認識装置」という、スマホアプリがあるんですね。それを使うと、400文字、500文字くらいまで一気にいけるんですね。そうやって口で音声入力をしながら、別のメールを手で書いて返信したりしていますよ

── 音声で1通、同時に手で1通?! 今、会場がどよめいていますよ!

下村 音声入力は変換を間違えることもありますので、見直してはいますが。

── 「2通同時返信のワザ」、皆さんもあとでぜひ試してみてください!

掃除や洗濯、大嫌いな家事はアウトソースでWhy not?

── 家事との両立についてですが、何か工夫はありますか?

下村 優先順位を決めるということになるのですが、やはり私にとっては子どもがトッププライオリティーなので、子どもにはとことん付き合います。

 例えば、上の子はサッカー教室に通っているのですが、水曜日の17時半くらいから試合が始まるんですね 。それは絶対に見に来てと言われているので、間に合うように会社を出ます。

── 仕事スケジュールよりも先に入れておく?

下村 はい、その時間はブロックしています。家事についてですが、私は掃除機をかけることと、洗濯が大嫌いなんです。そこはシルバーサポートさんにお任せしています。1日2時間、週に2回来ていただいています。

── ほぼ私の家事スタイルと同じです。私もシルバーサポートセンターの方にお願いしていました。まだ子どもが小さいときは週に3人。実は私も洗濯が大嫌いで……結婚してから数回しかやったことがありません。でも雑巾がけは好きなんですよ。家事の好き嫌いって、ありますよね(笑)。その家庭に合ったアウトソースをすればいい!と広めています。

横塚 私も家事をアウトソースしています。今、お手伝いさんを週に2~3回お願いしています。1日は24時間しかないので、そのうちの何時間か寝て、何時間か働いて…と考えると、全部自分でやるというのはやはり不可能です。ですからできないことをアウトソースする必要があるわけですが、バランスの取り方は常に考えています。

 お手伝いさんには料理を作ることは頼んでいなくて、お願いしているのは、子どものピックアップと、食事を温めなおしてもらって子どもに食事を出し、お風呂に入れて寝かせるところまでです。

── そうすると20時、21時くらいになるわけですが、横塚さんはいつご帰宅に?

横塚 お手伝いさんを頼んでいる日は、夫に先に帰ってきてもらって、そこでバトンタッチしてもらっています。その日は会社で遅くまで働くという、メリハリをつけた働き方をしています

── 私も会社のスケジュールには「ノー残業デー」と「残業デー」とタイムスケジュールを組み立てて記入しています。いつもダラダラ残業というのはよくないですが、必ず毎日16~17時帰りというのも非現実的ですよね。

(後編につづく)

(取材・執筆/阿部祐子、写真/花井智子)