横塚 ベンチャー企業ですので、電話をした途端に切られるということもあります。しかし、そもそも商談に行かなければ成約しない、成約しなければ私のお給料にもなりません。そこで、まず、ターゲティングをして企業を探していく。

「100本電話して1本しかアポが取れない営業時代があった」と、デル株式会社コンシューマー マーケティング部長の横塚知子さん
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もう1つ学んだことは成約してもしなくても、伺った企業の方に、次の企業を紹介していただくことです。お願いすると、皆さん結構優しくて、紹介してくれるんです。そうすると私は、アポイントの電話をかけなくて済みます。そうした工夫によって、売りを立てられるスピードが上がりました。

── さて今日は、ご家族の写真をお持ちいただいたということです。

横塚 子どもは2人いまして、上の子が11歳、下の子が7歳です。

── 偶然ですが、私と横塚さんは、自身の年齢も出産年齢も同じなんですね。同年代のママが各企業で活躍していることは勇気になります。

 それでは次に、フェイスブック ジャパンの下村さんにお話しを聞きましょう。

海外赴任と妊娠、人生の転機が一気に!

下村祐貴子(以下、下村) フェイスブック ジャパンで広報統括をしております、下村祐貴子と申します。

 私はこれまで15年間ほど社会人をしており、そのうちの14年間はP&Gという外資系の消費財メーカーの会社にいました。

 2006年頃にヘアケアのPRをしていましたが、「ヘアケア戦国時代」と言われていた大変だった時期です。そこで「パンテーン」を刷新したり、新ブランドを立ち上げたりしているうちにPRの楽しさに気がつきました。

 そのころP&Gからシンガポールへの異動内示をもらったのですが、半年後に妊娠が分かりまして。出産し、その半年後には転勤し復帰。赤ちゃんを育てながらヘアケアでアジア全体のPR戦略を立てるといったこともしていました。

「若い女性たちは、何歳のときに結婚・出産するのがいいかと、ケーススタディを知りたがっている」と、日経DUAL編集長の羽生祥子
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── キャリアと人生の転機が同時期に訪れたということなんですね。

下村 そうですね、転機が一度に来ました。子どもは今、8歳と4歳です。そして1年前にフェイスブック ジャパンに移りました。

── P&Gからフェイスブックと、外資系企業のハシゴですね。転職の際は、やはり外資系企業を意識的に選びましたか?

下村 いいえ、「次も外資系!」というのはあまり考えていなくて。あくまでも会社の方向性が、自分のパッションと合っているか、ということで決めました。