育児で目指す姿&日々の育児を共有。育児ストレスの見える化も

石崎さん 「COYA(コーヤ)」には、3つの機能があります。

 1つ目は、ふたりで育児の目指す姿を共有することができます。アプリ導入時にふたりで話し合いながらアンケートに回答。育児の目指す姿の見える化と理想達成度を表示します。たとえば、お父さんの仕事の状況も踏まえて平日と休日の育児分担の割合を考えたり、授乳、オムツ替え、お風呂、寝かしつけなどの項目ごとに分担を考えたりしながら、具体的な育児の目標を設定することができます。さらに、日々の育児状況を入力することで、理想達成度も表示されます。

 2つ目は、育児内容、育児ストレスの見える化です。日々の育児、ストレスをアプリに入力することで、育児の状況や育児分担をグラフにしてパートナーと共有することができます。ストレスは、プラス5からマイナス5までの値で入力できるので、お母さんの気分の浮き沈みが手に取るようにわかります。さらに、他の家庭の育児データから、家庭のリスクを抽出してアドバイスする機能もあります。
 最後は、いつ、何をしたらよいかの見える化です。日々の育児状況から1日の育児TODOを自動で作成し、育児のタイミングに合わせて通知。担当ごとに色分けされており、帰りが遅くなりがちなお父さんでも、育児の流れを常に把握することができ、家にいる時間が短くても育児の分担や参画をしやすくなります。

(上)日々の育児やお母さんの気分がグラフ化されるので、お父さんも育児の状況を正しく理解することができる。(下)週ごとの育児分担の結果を表示。お父さんも育児に参画したことを実感できる
(上)日々の育児やお母さんの気分がグラフ化されるので、お父さんも育児の状況を正しく理解することができる。(下)週ごとの育児分担の結果を表示。お父さんも育児に参画したことを実感できる

本村ママ 日々の育児が見える化され、それを夫に共有できるのがいいですね!お互いに忙しいと細かい出来事をなかなか直接話すことができないので、アプリを通じて共有できるのが便利だと思います。

川西ママ 自分のストレスを数値化して共有できるのも面白いですよね。ママのストレス度が高かったときに、「なぜそんなに大変なの?じゃあ、僕がここをやるよ」などと、解決に向けての話し合いができそう!なかなかパパに育児分担について話すことができないママも、このアプリがきっかけで、夫婦で話し合うことができそうなところがものすごくいいなと思います。

田所ママ やはりママの大変さをパパに分かって欲しい、という気持ちが根底にあると思います。パパから褒めて欲しいし、「いつもありがとう」と言ってくれるだけでうれしいですよね。ママがやっていることが見える化され、しかもストレス度合いまで伝わるのが面白いし、使ってみたいなと思いました。

 さらに、ママがストレスを感じたときに、どういったフォローをしたらいいのか、わからないパパもいると思います。パパ向けのアドバイスもあったら、パパも行動しやすくなるかもしれませんね。

高橋パパ いいですね!自分が動こうとしているときに、妻にあれこれと指示されたり、小言を言われたりすると、イラッとすることもあるので、「こんなことするといいよ」など、第三者からアドバイスをもらえると素直になれそうです(笑)。

増口パパ 男性側からすると、女性の辛さや体調不良は教えてもらわないとなかなかわからないので、アプリで把握できるのがいいですね。

 ママが病気など、何かあって子どもを1日見なければいけなくなったとき、急に育児をできないパパもいると思います。そんなときに、1日の育児TODOがパッと見えるので、育児に慣れていない男性も助かるんじゃないかな。このアプリがリリースしたら使ってみたいです!

石崎さん ありがとうございます!この事業を通じて、いまの夫婦の育児の向き合い方を変えていきたいです。男女関係なく自信を持ち、ふたりが納得した状態で育児をすることができる社会を実現したいと思うので、サービスのローンチを楽しみに待っていてください。

来月には二人目が産まれる予定のパナソニックの石崎さん(左)。普段は開発の仕事に携わっている。同じくパナソニックの三重野さん(右)は共働き家庭。今年の4月から妻が復職するそう
来月には二人目が産まれる予定のパナソニックの石崎さん(左)。普段は開発の仕事に携わっている。同じくパナソニックの三重野さん(右)は共働き家庭。今年の4月から妻が復職するそう
来月には二人目が産まれる予定のパナソニックの石崎さん(左)。普段は開発の仕事に携わっている。同じくパナソニックの三重野さん(右)は共働き家庭。今年の4月から妻が復職するそう

取材・文/平野友紀子

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