フウフゲンカは大根下ろしのようなモノ!?

 結婚して11年目の深川裕介さんは、「新婚当初はケンカをしていました。お互いのそれぞれの個性をぶつけ合いながら、“大根下ろし”のように心を擦り減らしていましたが、徐々にケンカをせずにお互いが冷静に話をすることが多くなっていって、今はケンカしなくなりました」と言う。

「ケンカで大根下ろしのように心をすり減らした」と深川さん
「ケンカで大根下ろしのように心をすり減らした」と深川さん

 「本当に細かいことでケンカになっていました。ドライブ中にちょっと道を間違えただけで妻に怒られて、それで僕もカチンときて怒って言い合いになるとか。ただ、そんなことを繰り返していくうちに、お互いのケンカの落としどころが分かってきて、ケンカをしなくなっていったという感じです」

 それを聞いた「ケンカする派」の前出・板谷さんは言う。

 「そういう意味では、私はまだ子どもかもしれません。結婚して17年もたっているというのに、今も大根を下ろし続けていますから(笑)。ウチの場合は夫婦間のポジションが明確で、妻はドSで、僕がドM。それでうまくバランスが取れているのかもしれません。ただ、私たち夫婦の大根下ろしは、もっと強烈な鬼下ろしです(笑)。それだけ激しくバトルしています。私たち夫婦の場合、お互いが丸くなってケンカしなくなるというのは、何か諦めてしまうということになるのではないかと思う。やはり、何か言いたいことがあるならお互いにビシッっと言い合うほうがいいですね」

 次に取り上げられたのは、「フウフゲンカをするからこそ、本音が出てくる。そして、相互理解につながる」という「ケンカする派」の意見。この意見を述べたのは、夫婦で参加した阿部勇太さんだ。

「本音はケンカをきっかけにして出てくるもの」と阿部さん
「本音はケンカをきっかけにして出てくるもの」と阿部さん

 「夫婦がお互いにどういう人生を歩んできたかによって変わってくると思いますが、お互いが何を考えているのかというのをちゃんと理解した上で歩みを進めていきたいというのが根底にあります。とはいえ、育ってきた家庭環境も違うし、価値観だって全く違う。結婚して10年たちますが、今でも分からないことが多々あるんですよね。そこをコミュニケーションで解決できればいいですが、普通の会話だけではなかなか出てこない本音というものがどうしてもある。やはり、そこはケンカをきっかけにして出てくるものなんじゃないかというのが、私の真意です」

 「ケンカする派」の阿部さんは、結婚して10年たった今でも、前出・深川さんのように「しない派」に転じることなく、本音をぶつけ合っているという。