第1子が誕生した小泉進次郎環境大臣。誕生後の3カ月間に2週間分の育休を取ると表明したことで、注目を集めています。2020年、男性による育児休業取得は広まっていくのでしょうか。大臣が取得する意義や今後の影響、現状6.16%にとどまる取得率を押し上げるための提言などを、各界の識者の方に聞いていきます。

本記事では海外事情にも詳しいジャーナリストの治部れんげさんの意見を紹介します。

 小泉大臣の育休取得を歓迎します。

 いろいろな批判も目にしますが、メディアはそういうものを取り上げるべきでないと思います。

 父親として、産まれてくる子どもと向き合う時間を持つことは男性の人権です。小泉氏の政治家としての資質やパーソナリティーを好きか嫌いかということと、彼が一個人として人権を享受することは別問題であり、親としての当然の権利を認めるべき、というのが私の考えです。

 大臣の仕事に支障があるかどうか、という話については、日本人の多くが「休めない仕事」と考えているものの多くは、実際にはリモートワークやシェアワークが可能です。

 例えば海外では国防に関わるインテリジェンスを女性が担うことも多い事実を知っているでしょうか。安全な電話回線とPCがあれば自宅でも勤務可能ですから、宿直も自宅でやっていたりします。

 10年以上前に取材した事例で、ニュージーランド空軍パイロットが子どもに自宅で勉強を教えるため在宅勤務をしていた例もあります。

 小泉大臣の育休を批判する人は、海外でさまざまな要職についている人が家族のためにフレキシブルワーク、在宅勤務をしている事実を知らないだけなので、耳を貸すべきではないように思います。

写真はイメージ
写真はイメージ

文/治部れんげ イメージ写真/PIXTA



治部れんげ
ジャーナリスト、昭和女子大学研究員
東大情報学環客員研究員

治部れんげ 1997年一橋大学法学部卒業後、日経BP社で16年間、経済誌記者。2006年~07年ミシガン大学フルブライト客員研究員。2014年からフリージャーナリスト。2018年一橋大学大学院経営学修士。著書に『稼ぐ妻 育てる夫』(勁草書房)、『ふたりの子育てルール』(PHP研究所)、『炎上しない企業情報発信』(日本経済新聞出版社)。取材分野は、働く女性、男性の育児参加、子育て支援政策、グローバル教育、メディアとダイバーシティなど。東京都男女平等参画審議会委員(第5期)。財団法人ジョイセフ理事。財団法人女性労働協会評議員。豊島区男女共同参画審議会長。