自分たち夫婦らしい仕事と育児の両立

 ところで、自分たち夫婦らしい育休の取得とは、どういったスタイルなのか想像できますか? 現在、ママは出産後、産後休業を取得するので、そのまま子どもが1歳になるまで育休を取得するというケースが大半です。一方でパパは、産後直後に取得するケースが多いですが、取得期間は5日未満が約4割、8割が1カ月未満となっています。こうした実情が、柔軟な育休取得を促進するために改正された育児・介護休業法により、どのように変化していくのか、具体的な例を紹介していきましょう。

Aさんの場合:夫と交代で育休を取得し、キャリアも重ねたい!
結婚したばかりのAさん。これからの人生について夫と話すこともしばしば。仕事でキャリアアップをしていきたいけれど、子どもも持ちたいと考えています。仕事と育児の両立について、自分たちらしい両立の方法を探っています。

 「産後パパ育休」は、育休とは別に、子の出生後8週間以内に4週間まで2回に分割して取得できるようになるので、生まれたばかりで生活のリズムを整えたい時期に合わせて取りやすくなります。その後、子どもが1歳になるまでの期間も、パパもママも、育休を分割取得できます。保育所に入所できないなどの場合は、1歳以降になると、分割取得ではなく、1歳から1歳半の間に、ママ1回・パパ1回ずつ取得可能。開始時点が柔軟化され、ママとパパの育休期間を交互にすることで、例えばママのキャリアアップもあきらめることなく両立していけそうです。

Bさんの場合:できる限り夫婦で子育てしたい!
第二子の出産を考えているBさん。上の子の育児もしながら、妊娠・出産・育児が必要となるため、育休を上手に活用し夫婦で一緒に子育てしていきたいと考えています。

 出産後は「産後パパ育休」をパパが分割して取得し、上の子の育児を分担することを想定しています。ママは下の子が1歳になるまでは育休を取得。その後は職場でキャリアを重ねようとしています。その間パパも生活のリズムを整えるために、下の子の出産から3カ月と、ママの職場復帰の直前に2回に分けて育休を取得。夫婦でできる限り一緒に協力して子育てをしていく予定です。

──このように、育児・介護休業法が改正されることで、これまで以上に自分たち家族のスタイルに合わせて仕事と育児の両立が目指せます。