健康や子育てに関するちょっとした相談もOK

 薬に関すること以外でも、薬剤師ならではの見解を聞くことができるといいます。

8.近所でおすすめの小児科は?

 「多くの医療機関からの処方せんを扱う薬剤師は、ネットワークもあるので、近隣のさまざまな医療機関の情報を持っています。“○○クリニックは薬をしっかりと出す先生”、“△△医院は薬になるべく頼らない方針”といった情報や、“□□クリニックの先生は子どもに好かれる穏やかな性格なので、子どもが怖がらずに受診できるかもしれないですね”といった、個人的な見解ではありますが、小児科の情報を聞けることもあります」

9.市販薬のおすすめを教えて

 「薬剤師は化学の知識があり市販品の成分についても相談に乗れます。医療用医薬品として用いられていた成分が市販薬に切り替わった医薬品(スイッチOTC医薬品)の最新情報にも敏感です。『病院に行く時間はないけれど、処方された保湿剤と同じ成分が入った市販薬が欲しい』といった相談もしてください」

10.子どものせきが長引いているが再受診したほうがいい?

 「処方された薬を正しく使えているか、乾いたせきから湿ったせきに変わるなどせきの質が変わっていないか、などを聞いて、基本的には受診を勧める方向になりますが、受診するかどうか迷ったときは気軽に相談してください」

11.マスクを嫌がる子ども。どうしたらいい?

 コロナ下でマスク着用が強く推奨されています。しかし、マスクを嫌がる子どもは多いでしょう。

 「公衆衛生の向上および増進に寄与することも薬剤師の役割の1つですので、そうした相談も受けることができます。マスクに関しては、乳幼児(2歳未満)では着用のメリットよりも窒息などのリスクのほうが大きいため、マスクよりも3密を避けるなどの対策がコロナ感染予防には効果的です」

12.繰り返すおむつかぶれの対策は?

 「おむつ替えのときはウェットティッシュで拭くよりも、洗い流したほうが肌に刺激になりません。その都度浴室に連れて行くのは大変なので、水を入れた携帯用スプレーを用意しておき、おむつの上でお尻を洗うのがお勧めです」

 子どもの薬をもらいに行ったときに、ママ・パパ自身の健康相談をすることもできます。「病院に行くほどではないけれど、不調があり市販薬について相談したい」「健康食品やサプリメントについて相談したい」など、健康に関する質問や要望にも応じてくれます。

 「患者がどこまで付加情報を求めているのか判断できないため、踏み込んで情報提供ができていないのが実情ですが、薬を受け取りに来たタイミングなどで質問をしてもらえば喜んで答えるので、遠慮せずに聞いてください」