「苦味がある薬を嫌がるときはどうしたらいい?」

3.目薬を嫌がるときはどうしたらいい?

 「子どもは点眼薬を怖がることが多く、決められた回数を守るのは大変だと思います。怖がる子どもには、目を閉じたまま下まぶたを少し引き、目頭に点眼すると眼球全体にうまく行き渡ります。塗り薬と同様に、寝ているときも点眼のチャンスです」

4.苦味のある薬を嫌がるときはどうしたらいい?

 「薬剤師は、粉薬が飲みやすくなる飲食物の組み合わせを熟知しています。抗インフルエンザ薬のタミフルはピーチ味のジュースとの相性が良く、調剤薬局に桃ジュースが売られていることもあります。マクロライド系の抗生剤(クラリスロマイシンなど)は、オレンジジュースやスポーツドリンクのような酸味のある飲み物に混ぜるとコーティングが溶けて苦味が露出し、かえって飲みにくくなります。薬の種類によっても相性の良しあしは異なるので、薬剤師に気軽に聞いてください。水に溶けない粉薬はアイスやヨーグルトに混ぜると飲みやすくなります」

5.ご飯を食べなかった。食後の薬を飲ませていいの?

 「胃に負担がかかる薬(解熱鎮痛剤や鉄剤など)は軽く食べてから服用することをおすすめしますが、それ以外の薬は食後にこだわる必要はありません。抗生剤や抗アレルギー剤などなら胃に負担がかからないので、食事とは関係なく一定の間隔で時間を決めて服用しましょう」

6.内服後に吐いたり、坐薬を入れた後に排便した。再度飲ませたり挿入する必要がある?

 「たくさん吐いたと思っても体内に残っている場合が多く、追加で服用すると規定量以上となる可能性があるので自己判断で飲ませるのは避けたほうがいいでしょう。坐薬を入れた後に排便した場合、直後(2~3分以内)なら再度挿入します。それ以上経っている場合は、坐薬の種類によって吸収の速さが異なるので、薬局に電話して薬剤師に相談してください。一般的に坐薬を入れて10~15分経っていれば、再挿入せずに様子を見ます」

7.余った薬の使用期限は?

 「子どもの処方薬に多いシロップや分包された散剤は、シートに入った錠剤やカプセル剤に比べて劣化しやすいため飲み切りましょう。熱性けいれん予防薬や、解熱剤などの坐薬は、冷蔵庫などで保管していれば次のために取っておいてもいいでしょう。あらかじめ使用期限を薬局で聞いておくと安心です。ただし、子どもの体重が増えて効果が十分でないこともあるので、長期間空いたときは薬剤師に相談してください」