ハザードマップでチェックしておくべきポイント

 皆さんは、ご自宅付近の「ハザードマップ」をご覧になったことがありますか? 昨年7月に起きた西日本の豪雨災害で大規模な土砂崩れがあった地域は、実はハザードマップで土砂災害危険地域として警告されていた地域であったことから、その重要性がメディアで取り上げられました。

 ハザードマップは、各自治体から全戸配布されているケースが多いのですが、あまり興味を持たずにゴミ箱行き……そんなご家庭も多いようです。

 しかしながら、ハザードマップは各地域の避難所・給水所情報の他、揺れやすさや浸水危険度なども細かく示されている重要な防災アイテムです。ご自宅の近くが、どの災害に強くて、弱いのかを知る大きな手掛かりになります。ぜひ一度じっくり見直してみてください。

 お手元にない場合は、地域のHPからダウンロードできることがほとんどですので、プリントアウトしておくといざというときに安心です。

 ハザードマップで、チェックしておくべきポイントを以下にまとめました。

●津波・洪水・浸水の危険度
●倒壊の危険度
●火災の危険度
●火山の危険度
●液状化の危険度

 ハザードマップを見てみると、なんとなく「うちは海が近いから、津波さえ注意していればいいかな」と思っていた地域が、実は火災に弱い地域だったりすることがあります。

 また、避難所指定されている小学校が自宅より沿岸部に近く、津波の危険性が高いなんてケースもあります。

 また、地名にもヒントが隠されていることが大いにあります。例えば、さんずいのつく地名「浜」「沼」「砂」など水に関わる漢字が入っている地名は地盤が弱いことが多かったりします。現在は漢字が変わっている場合もあるので、気になる場合は旧地名を調べてみましょう(例:窪→久保など)。また、「龍」「鷲」など、伝説に基づく地名が過去の土砂災害や洪水を示していたりすることがあります。

 とはいえ、仮に、今お住まいの地域が上記に当てはまる場合でも、引っ越しをすすめるというわけではありません。危険がある場合、それを自覚し、家族全員が速やかに、冷静に避難できることが大切なのです。

 津波の危険性が高い地域であれば、高台を家族で確認しておきましょう。火災が多い地域であれば、家族で広域避難所を確認しておきましょう。

ハザードマップを家族で一度チェックしてみよう
ハザードマップを家族で一度チェックしてみよう