肉・魚の冷凍解凍術
正しい冷凍・解凍で肉や魚もおいしくなる
長く保存することが多い肉や魚。冷凍するとおいしくないと感じているなら、やり方が間違っているのかも。正しい方法で冷凍・解凍すると、新鮮でおいしいままいただけます。ポイントは、〝冷凍は急速で、解凍はじっくり低温で〟です。また、冷凍した肉や魚は1カ月で使い切ること。時間がなくてどうしても買ったときのまま空気が入ったトレーごと冷凍するのなら、4〜5日が保存の目安です。
「おいしい」の決め手 その1 急速冷凍する
まずは新鮮なものを新鮮なうちに冷凍することが大前提。「今日、食べないものはすぐに冷凍保存」が正解です。冷凍焼けの原因となる水分や空気をしっかりシャットアウトして、ラップと冷凍用保存袋でできるだけ薄くぴったり密封するのがコツ。
<急速冷凍3つのステップ>
1 水気を取る
2 ラップで包む
3 冷凍用保存袋に入れ、平らにして空気を抜く
種類に合わせて、使いやすいサイズに小分けにして冷凍。もも肉などは半分に切ると冷凍時間短縮に。
「おいしい」の決め手 その2 低温でゆっくり解凍する
冷凍は急速でも、解凍はゆっくりすることで、水分やうま味が流れ出すことを防ぎます。一番おいしい解凍方法はチルド室で半日から1日かけること。解凍後は早めに食べるようにして、一度解凍したら再冷凍はNGです。
チルド
0〜2℃のチルド室でじっくりと解凍。冷凍庫から移して24時間以内に調理するようにします。チルド室に移すときはトレーやお皿にのせておくと、ドリップで汚れることもありません。
冷蔵室
3〜5℃の冷蔵室では、チルド室より早く解凍が進みます。扉の開閉で温度が上がることが多いので、できれば朝、冷蔵室に移して、夜、食べるなど半日くらいを目安に解凍・調理を。
氷水解凍
ボウルに張った氷水に漬けるのは、急いでいるときの方法。1〜2時間程度で解凍します。袋に水が入らないよう、しっかりと口を閉じ、上から重しをして、全体が氷水に漬かるようにして。
ムラが出やすい電子レンジ解凍。キッチンペーパーを敷き、ラップをしないことで解凍ムラを防止します。様子を見ながら加熱し過ぎにも注意を。
(取材・文/工藤千秋、写真/安部まゆみ)
※本コラムは、『日経DUAL』と、日経BP社が発行する無料のリクエストマガジン『ecomom(エコマム)』との共同企画でお届けします。『ecomom』2018年冬号(12月1日発行)では、冷蔵庫の使い方を見直して時短&楽ちん家事を実現させるノウハウ記事(「すっきり&保存テクで『冷蔵庫』を200%使いこなす」)を8ページでご紹介。本記事で紹介した内容のほか、「冷蔵庫のムダをなくすための5STEP」や「使いやすい冷蔵庫を実現させる3つのルール」をご紹介しています。
『ecomom』とは
日経BP社が発行する無料のリクエストマガジン。“家族と自然にやさしい暮らし”をテーマに、自宅まで直接雑誌をお送りしています。2005年に創刊し、2018年冬号は12月1日に発行しました。
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