子育てに悩むママたちに、エールを送っている文筆家の大平一枝(おおだいら・かずえ)さん。ワーママの大先輩でもある大平さんが自らの共働き子育てを語るインタビューの下編では、中学受験をした長女との関係作りや、「イクメン」という言葉が生まれる前の夫との共働きがどのようであったのか、話を聞きました。

(上) 家族旅がきっかけで、国際援助の仕事に就いた長男
(下) ワンオペ続きの夜、今すぐ帰ってと夫に電話した ←今回はココ

子どもの成長につれ、親の悩みも変化

 長い休みを利用した旅で、家族の絆を育んできた大平一枝さん。子どもが大きくなるにつれ、中学受験、部活、勉強などで家族で旅に行くことも難しくなっていきました。そして、子どもの成長に合わせて、子育ての悩みにも変化が出てきます。

 大平さんが住むのは、中学受験をする家庭がとても多い地域。周りの子たちと一緒に中学受験をして、学校生活を謳歌する長男と同じ感覚で、長女も長男とは違う中学への受験を決めました。無事、志望校に合格したものの、長女は入学してしばらくすると、「学校に行きたくない」と言い出したのです。

 長女は、もともと自由で活発な性格の子。しかし、入学した中学は髪型や下着の種類まで細かく決まっていて、大学受験にも熱心な進学校でした。長女の中でそんな校風への違和感はどんどん膨らんでいきます。

家族でスウェーデンを訪れたときの大平さんと長男、長女。「家族の誰かがシャッターを切るので、海外旅行で4人揃った写真がほとんどないのが残念」