「モンテッソーリ教育の本質への理解さえあれば、子育てはもっと楽しくなりますよ」。そう語るのは、モンテッソーリ教育の第一人者であり、高根学園理事長の高根澄子先生。

前回は0~3歳の子どもにだけ現れる「敏感期」について伺いました。(モンテッソーリ 子の「敏感期」は決定的瞬間の連続)。敏感期とは子どもたちが特定の能力を獲得するために、ある一定の期間だけ子どもに現れる、生命に仕組まれたプログラムとのこと。今回は「敏感期」を上手に拾い、子どもの能力を伸ばす方法と、「敏感期」を拾い損ねた場合の、挽回のヒントについて聞いていきます。

次第に静かな環境になっていく。なぜ?

――― 先回は敏感期に導かれた子どもが何に興味関心を示し、どんな能力を発展させたがっているのかをよく観察して、よりよい方向へ導くことが大人の役割だと聞きました。では子どもの興味関心を上手に引き出し、発展させる援助とは具体的にどんなものでしょうか。

高根: 子どもが自分自身で選んだ興味に価値を与え、子どもたちの好奇心を上手に刺激することです。そのためには、子どもの発達のリズムに合った、ちょうどいいレベルの教材を与えてあげることが肝心です。易しすぎてもダメ、難しすぎてもダメでね。子どもの手の大きさや腕の長さなど、体の成長に見合った、ちょうどいいサイズであることも大事です。

 3~6歳の子どもは自由に自分で選び、手を動かし、集中し、繰り返し熱中する。こうしたプロセスを経て、心が満たされた状態になる。マリア・モンテッソーリはこれを「正常化」と呼びました。

――― 横浜・モンテッソーリ幼稚園の子どもたちが、とても静かなので大変驚いたのですが、この静けさは「正常化」と関係がありますか

高根: もちろん! でも、はじめから子どもたちに正常化を求める必要はありません。正常化はゴールではなくて、あくまでも出発点。子どもは本来、「話したい」「お友達とコミュニケーションを取りたい」という衝動を持っています。ですから、新学期はやっぱりにぎやかですよ(笑)。動き回る子どもを無理に座らせようとか、静かにさせようとか、不自然なことはしません。それなのに、次第に静かな環境になっていくんです。なぜだと思いますか。

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  • 「縦割り」教室が育む、モンテッソーリ教育のエッセンス
  • 「誰かのお役に立ちたい」という気持ちから自立心も生まれる

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