「学び合い」「教え合う」力がある子は非認知スキルが高い?

 昔ならこれを「先生の話を聞かずに友達の意見ばかり取り入れるなんて」とマイナスに捉えたかもしれませんが、今は、この学び合いを生かした授業が行われるようになっています。

 例えば先生がある生徒(児童)を指名する。その子が答えられなかったときに、隣の席の子がひそひそと教えてあげる。これも学び合いの一つです。いい先生ほど「いいね! 教えてあげたね。じゃあ今度覚えておこう」とこうした「教え合い」を褒めて、大事にしているんです。実際に、友達に教えてもらったことは、長期記憶につながるといわれています。

 この「学び合い」「教え合う」力がある子は、非認知スキルが高い子なのではないか、そしてそういう子ほど、生き抜く力が強くなるのではないかと思うのです。

 近年は、「非認知スキルは保育園や幼稚園時代から身に付けていくもの」ということが常識になってきました。保育園やこども園、幼稚園などに入れば、集団でしか学べないことを学べて、それが非認知スキルを高めることにつながるからですね。

 ここで「学び合い」という視点から、非認知スキルの要素に再度注目したいと思います。以下は、2018年の文部科学省委託研究「平成29年度全国学力・学習状況調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」(お茶の水女子大学 浜野隆教授)で指標としている非認知スキルです。

写真はイメージ
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