DIYとは、Do it yourself (自分で作ろう)の意味。日々時間に追われる共働き世帯にとって、少し縁遠い話題かもしれません。しかし今や世はDIYブーム。DIYを取り巻く環境は、驚くほど進化しています。DIYの最大の魅力は、自分の暮らしにぴったりのものが手に入ること。「あったらいいな」が実現することで、共働きの悩みが解消され、そのうえ、未来を生きる子どもたちに必要な力を育むとしたら――。共働きに“一石二鳥”、あるいは“一石三鳥”のDIYアイデアの数々を紹介していきます。

 まずは、“食わず嫌い”がもったいない理由を専門家に聞きました。

【共働きだからこそ「一石二鳥DIY」特集】
(1) DIYで共働きの悩み解消!親子で楽しめるワザ公開  ←今回はココ
(2) 少しの「DIY精神」が子どもにもたらす大きなメリット
(3) 片付けない、勉強しない子に「自分で!」を促すDIY
(4) 突っ張り棒博士が教える 共働きに効く家事時短テク
(5) 「増え続ける子どもの作品問題」をDIYで解決!
(6) 簡単・オシャレ!「100円雑貨リメイク術」

「日曜大工」のイメージはもはや過去のもの

 「時間がないから無理」「器用じゃないから自信がない」「面倒臭い」「買ったほうが早い」――。DIYと聞いて、そんなふうに思った人はきっと多いかもしれません。その根拠になるDIYのイメージは、どんなものでしょうか。確かに、かつて「日曜大工」と呼ばれたようなDIYは、ある程度の技術力や時間が必要で、一部の上級者しかできないイメージがありました。

 ところがここ数年、初心者や素人向けにDIY市場が拡大。これまでプロや一部の愛好者向けだったDIY関連商品が、おしゃれに、簡単になって、一般ユーザー向けに販売されるようになり、一気にハードルが下がりました。100円均一ショップなどでも、DIY関連商品が充実し、誰もが気楽に始められる環境が整いつつあります。

自宅でDIYを取り入れている、ライフオーガナイザーで、一級建築士の和田さや子さん
自宅でDIYを取り入れている、ライフオーガナイザーで、一級建築士の和田さや子さん

 「ここに〇〇があれば、便利なのに」。そんなふうに思ったときが、DIYの出番です。「大工さんに作ってもらえば、理想のものが出来上がりますが、コストがかかります。既製品を買うと、自宅のサイズに合わなくて、小さなストレスを抱える結果になるかもしません。DIYのメリットは、コストをそれほどかけずに、自分の家や状況にぴったりの出来上がりを得られること」。自宅でDIYを取り入れている、ライフオーガナイザーで、一級建築士の和田さや子さんは言います。

 親子で一緒に仕組みを作れば、子どもが自分で着替えたり、勉強したりするのを促すことも可能だと和田さんは言います。

 「全部自分で作るのは大変ですが、一部を外注したり、上手に既製品を組み合わせたりするのも、手軽でおすすめです」。和田さんには、特集の3回目に登場していただきます。