育児エッセーマンガ『イクメンと呼ばないで ニブンノイクジ』(マガジンハウス)を出すなど、フツーに育児をするパパマンガ家、小沢高広さん。妻で作画の妹尾朝子さんとマンガ家ユニット「うめ」として、『大東京トイボックス』をはじめ人気作をいくつも手掛けています。今回は、インタビュー記事「ガチ育児パパの子連れお出かけ 親のストレス削減術」が好評につきまして続編です!

 今回は、「仕事も家庭も半分こ」の小沢家の家事分担や、家族の料理を担うのはもちろん、マンガ制作のアシスタントさんの賄い飯まで作る、料理するパパ小沢さんのオススメレシピを聞きました。

一緒に暮らし始めて最初に発生する家事は「料理」

日経DUAL編集部(以下、――) 作画担当の妹尾朝子さんが仕事でも家でもパートナーであり、家庭内のタスクも夫婦で半分ずつ担う。そんな小沢家の家事分担について話を聞かせてください!

小沢さん(以下、敬称略) 2人だけの生活だったときは、ひどかったですよ…。部屋も散らかっていたし、掃除するかどうかは「気になったほうが負け」のチキンレース(苦笑)。洗濯なら、最低限その日着られるものがあればOKで、洗濯機を毎日回すことはありませんでした。

―― 分担はいつ決めたのですか?

小沢 今も明文化はしていません。最初に「僕が料理をする」「妹尾(妻)はしない」というのが、自然発生的に決まったんですよね。

―― 自然に決まるものですか!?

小沢 一緒に暮らし始めて最初に発生する日常的な家事は、掃除でも洗濯でもなく「料理」じゃないです? 「おなか減ったよね、どうする?」ってところから、1日3回も訪れます。わが家も、最初の食事は妹尾が作りました。ところが残念な代物が出てきたんです。焼きそばとビーフンが並ぶという…。違う種類の焼き魚が2品目として出てきた状態です(笑)。

―― その場面、妹尾さんにどんな言葉をかけたのですか?

小沢 「ユニークだね!」と。妹尾の言い分は「材料が同じで作れるものって、これしかなくない?」でした。「次から作っていい?」と僕の料理担当が決まりました。

『イクメンと呼ばないで ニブンノイクジ』より
『イクメンと呼ばないで ニブンノイクジ』より

―― なんと思いやりのある夫!

小沢 相手をおもんぱかって、ではない。食事を作ることに、僕は全くストレスを感じないんです。家事分担を考えるとき、うちの場合は、お互いがどうしても苦手という家事を多少なりともできるほうがやる。その考えが土台にあります。