例えば、学校を選ぶときならばリンクの個性を大事に伸ばしてくれる環境がいいというふうに、自然と決まっていきますよね。もちろん本人の資質や本人次第なところは大きいんですけども。

 ぼくね、リンクが生まれてすぐに、「愛だけじゃ子育てできない。最低限の知識を備えたい」と、日々の実践のために基礎的な知識とスキルを得ようと「育児セラピスト」という資格の勉強をしたんです。

 この秋に1級を取得することができました。育児セラピスト取得のためには、いくつか講座を受けるんですね。その授業で、ある先生が話してくれたエピソードにものすごく感動したんです。

「ぼくが生まれた日、ママとパパはすっごく喜んだのだって!」

 その先生は、ピアノ教室である男の子を教えていて、その少年が自分から言ったそうです。「来週、ぼくのたんじょうびなんだ!」と。「だから、たんじょうびの日は、ぼくがお母さんとお父さんにピアノを弾いてあげるんだ!」などとうれしそうに話し始めたそうです。

 会話を交わす中で、少年は笑顔でこんなふうに言ったそうです。

 「ぼくが生まれた日ね、ぼくのお母さんとお父さん、ものすっごく喜んだのだって!」って。

 心をつかまれませんか?

 そういうことが自然に自分から言えるって、ものすごくすてき!

 きっとその少年の親御さんは、何度も何度も、少年に伝えたに違いありません。「あなたが生まれたとき、お母さんとお父さんはとても喜んだのだよ」「すごくうれしかったよ」と。本人が自分の口から言えるぐらいに伝えていたのでしょう。

 授業では、先生に「(こんな風に)お子さんに伝えられていますか?」と問われて、ハッとしました。