貯蓄2000万円以上を目指したいDUAL世帯必見の今回の特集。第4回では生活デザイン株式会社代表の藤川 太さん、生活設計塾クルー代表の内藤眞弓さん、マイエフピー代表取締役の横山光昭さんという3人の敏腕ファイナンシャルプランナーに、思うように貯蓄が増えない世帯の疑問に答える形で、「共働き夫婦の目標貯蓄額」「家計を把握できない原因」「夫婦の財布統一問題」「教育プラン問題」について、答えてもらいました。

 その結果、収支コントロールや家計の透明化の重要性、そして貯蓄プランは教育プランを立てたうえで考える必要があることが分かってきました。

 今回はより具体的に「貯蓄を増やす」ための「貯めコツ」として、「貯めどき」「出費削減法」「生命保険」について、引き続き3人のFPに聞いていきます。

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(4) 夫婦のお金は一括管理しなくてもOK カギは教育費
(5) 保育園時代は貯めどきではない? 保険の見直しも重要 ←今回はココ
(6) 貯蓄だけではもったいない FP直伝お金の増やし方

 前回紹介した「貯めベタ家計を2000万貯蓄家計へ変える10の疑問」の中から、今回は[5]~[7]に当たる疑問に答えていきます。

 まずはよく「子どもが小さいうち」と言われる「貯めどき」について。

[5]貯めどきの「子どもが小さいとき」っていつ?

就学前なのに出費が減らせず貯められない

 共働きで世帯収入が少なくなく(600万~800万円)、しかも、子どもも就学前(2歳)なのに、出費を減らせず、貯蓄に資金を回せません。出費はどこから見直せばいいのでしょうか(世帯貯蓄800~900万円。年間貯蓄10万円未満)。

(2歳の34歳ママ/世帯収入600万~800万円/世帯貯蓄800万~900万円/年間貯蓄10万円未満/持ち家集合住宅/月返済10万~15万円/500万~1000万円親から支援あり/返済苦しい/家計は合算管理)

 2018年3月の「気になる! 隣のデュアルの家計事情」特集では、内藤眞弓さんが「子どもが保育園児~小学校低学年時代というのは、共働きの唯一の貯めどき」と指摘。確かに小学校高学年以降は塾代など教育費がグンと上がる可能性があるため、この時期の貯蓄はマストに思えます。

 一方で、「保育園からの急な呼び出しに対応するためにやむなくタクシーに乗ったり、病児保育がいっぱいでシッターさんを頼んだり、思わぬ支出があって毎月なかなか出費が減らない…」と悩む家庭も。

 6人の子どもを育てるパパでもある横山さんは、この悩みに対し、「小さいときは貯めどきというのは確かにありますが、保育園時代は意外とお金がかかる事態が発生する割には、妻側が時短勤務をしなければならず収入が減ってしまうなど、貯めにくいケースが少なくないんですよね。もちろんすべての人が認可保育園に通えれば、毎月の支出はそれなりに抑えられるとは思うのですが、無認可保育園に預けることになれば補助金が出たとしても後払いになるので、月の保育料はかさみます。また、シッター代がかかることもある。そこは貯めどきの例外と考えていいと思います」とも。

 例外とはいえ、習い事をむやみに増やしたり、私立小学校の受験を考えたりとなると話は別ですが、子どもを預けて働くという選択をするうえでかかる費用についてはある程度受け入れたほうが精神的にもよさそうです。

 ある意味、貯めどきの正念場は小学校低学年くらいまで。「小学校の低学年くらいまでであれば、習い事などは少ないでしょうから、今まで保育料にあてていた多くの金額を貯蓄に回せるわけですから、貯められるようになるはずです。それがもし貯められないのであれば、かけなくていいところにお金をかけている可能性があるので、見直したほうがいいですね」(横山さん)

 次ページでは「出費はどこから見直せばいいのか」について詳しく見ていきます。

<次のページからの内容>

● 出費削減計画、どこから手を着ければいい?
● 食費がコントロールできると家計がコントロールできる?
● クルマや家電の買い替えの見直しは?
● 生命保険、貯蓄型ならアリ?
● 医療保険はやめたほうがいい?