過度な叱責、無視、仲間外れ…陰湿なパワハラ

パワハラ

話しかけても無視される。仕事をふってもらえない。質問をしても「知りません」と言われる。仕事を押し付けられる。

女性の先輩職員から無視されたり、ゴリラ呼ばわりされたり、郵便を配られなかったり、書類をしまおうとしたら引き出しを引き抜かれたりした。

私だけ会議の連絡が来ない。上司からチーム全員の書類処理を一人でやるよう指示され、毎日それで時間を使い切っていたら、アイデアを出さない、やる気が無いと人事へ話していたらしく評価を下げると言われた。

正規職員である男性上司が転勤してきて、私の職務を担当することになった。未経験で内容が分からないにも拘らず、私より上位であることを誇示するため、情報を教えない、報告しても反応しない、職場のみんなの前で私に詰問するなど、嫌がらせを続けた。非常勤職員であること、女性であることで見下した態度を取るのは他の人から見ても明らかだった。

担当していた仕事を取り上げられ、「仕事をしない奴」と言いふらしていた。状況を理解していた人は問題なかったが、鵜呑みにしてしまった人からは仕事をお願いするのを躊躇されたりした。

自分が提出した仕事を全て否定される。グループメンバーだけの会議の場で大声で叱責。日常生活での無視。仕事中、私以外のメンバーのみを集めて盛り上がろうとする。私が受けた飛び込みの問い合わせ電話を他の人の担当にしてしまう。他部署へ移動後も私からの依頼業務は、絶対に理由をつけて受けない。

男性上司からは、仕事の引き継ぎやマネジメントが無く、確認をすると「そういう人はいらない」「間違えたら死んで下さい」と人間性の全否定。女性先輩からは、「見てるだけで、イライラする」「何にも知らないんだね」すること全てに関してチェックし、にらみつけてくる。もちろん、何が不快なのか聞いても言わない。

仕事を後回しにして休憩ばかりの上司と、それに従う先輩、同僚に対しおかしいと感じていたので、係長に相談すると、その返事すらなく以後無視されるようになった。挨拶がないのは勿論、机に私を含めて4人いても『今日は俺たち3人しかいないから』と言うなど。仕事の全容は係長が掌握していたので、何年経っても誰にでも分かるような業務を延々と続ける毎日。それを上司に相談するが、目の前で起きた出来事であっても知らないフリを徹底し、『仕事が分からないなら、聞いてきてあげる』と、真顔で謎の反応。私からすると、係長よりもそれから目を背けた上司たちの方がパワハラに感じる。

衣服の指摘、ハンドクリームの種類までダメ出し、仕事以外でのダメ出し。

自分のミスを部下である私のミスに仕立てたが、それを後日社長に追及され、上司自身が責められ減給となったとき以降、私がミスをしていなくてもミスをしたかのようなメールを業務上の指導の体裁を取り、送り続けるようになった。

直属の上司から継続的にパワハラを受け続け、ひどく追い詰められた。本人は利己的で直情的な性格で、感情の波がはげしく周りが常に気を使わざるを得ない。基本的に叱責され、社内で恫喝され、取引先の前で罵倒され、業績評価も低く査定された。八方ふさがりを打開するため、自費で修士の学位を取得して報告したが、同上司がそれを認めずスキルアップ報告書を握りつぶされたので経営陣に自己啓発を報告してもらえなかった。

パワハラは上から下と考えがちであるが、下から上にもある。労働組合を盾に自由にふるまい、業務を妨害したりしている。

怪我をして早く帰りたかったが、実績が上がったら帰ればいいと言われた。

子育てしながら土日祝日出勤の仕事をしていたが、バランスがとれなくなり、土日祝日休みの仕事に異動希望を出したら、嫌なら転職してください。あなたのように何の能力もない人にポジションはありません。ただ、求人をかけても土日祝日勤務は人が集まりませんから、やめるなら早く言ってください。と、言われた。

休日に働かされる。休日にしか返事ができないような締め切りの期限を設ける。長時間勤務、休日勤務を美徳としており、できない人を差別する。

読者が考える「ハラスメントの原因、予防、対策」

 「セクハラやパワハラなどのハラスメントの原因、予防、対策、二次被害などについて、考えていることを自由にご記入ください」という設問で、読者の自由な意見を聞きました。

コミュニケーションや理解不足が、ハラスメントの根本原因かと思う。ハラスメントに具体的にどのような事例があるのか、どんなことを不愉快と感じる人がいるか、具体的に話さないとわからない方は非常に多いため、定期的な研修と、内容のアップデートが必要と感じる。

この問題の根底には、色々な要因があるかと思いますが、相互尊重ということが重要なのかと思います。他者を認めるということが、欠けてしまうと全てがバランスを崩す気がします。働き方改革で、様々な働き方が生まれ、選択できるようになってきますし、この事によって、いままでとはまた違ったハラスメントの問題もおこりえるかと思います。

加害者自身がそうされてきた経験があるから、セクハラ、パワハラをすれば自分に罰が下るということを実感させないとなくならない。そんなつもりじゃなかった、合意の上だと思っていた、コミュニケーション不足だった、など都合の良い解釈で終わらされる。きちんと罰を与えるべきだと思う。

同じ社内で、互いを尊重する文化のある部署では厳しい仕事環境でしたがハラスメントはなく、仕事の質が低く負荷があまりない部署でも、互いに尊重する文化のない部署では、ハラスメントの嵐でした。

普段からの教育、グレーゾーンについても周知徹底が重要。

ハラスメントはする側される側だけの問題ではありません。性格や相性でもありません。ハラスメントが起こった場合、する側、される側の両方を離し、する側に監視体制を敷くことが二次被害対策となると考えます。

多面的評価をするべき。下→上への評価を匿名ですることによって、多くの意見が集まる。蔓延している会社は、上→下への評価しかない。

ハラスメントをする人は、対象を変えて常に行なっている様子だった。人事部門への相談のハードルを下げるとともに、要注意人物へはしっかり、周囲の社員へも目配りしてほしい。

年齢に関すること、家族のことは聞かない、言わない。掲示されているポスターを自分の机の前にも貼っておく。

本人には自覚がないので、これグレーゾーンですよというのがあれば、アウトになる前に本人に伝えた方が良い。

ハラスメントを見ていて止めないのは、ハラスメントするのと同じくらい罪深いということ。それ以来、他人がハラスメントと思しき言動をしていたら「それはダメですよ」など、やんわりとでも間に入るようにしている。

 2本目以降の記事では、セクハラやパワハラなどの被害にあったときのケース別対処法や、周囲の人がすべきこと、そして組織がどう対応していけばよいかということなどについて、弁護士や専門家、企業の声を紹介していきます。

(文/日経DUAL編集部)