パートナー視点:文さんはどう感じていますか?

 金融系ITベンダーに勤めていた頃の夫は毎日忙しく、疲れ切っていました。私もSEだったので彼の大変さは理解できていましたが、同時に「この業界ではこういう働き方になるのは仕方ない」と諦めており、仕事や家庭を自分たちの価値観に合わせて変化させていく、という発想はありませんでした。夫がNPOへの転職を決めたときは驚きましたが、生活というのは自分たちの意志で変えていけるものなんだと、希望を抱きました

 「給料が10万円下がるから、リスクヘッジも兼ねて共働きにしよう」と言ってくれて、うれしかったです。出産後、このまま専業主婦になり家で子どもと2人きりで生活し世間から取り残されるのではという気分になっていたので、2人で協力して家を支えていく、私もその戦力になれるんだと、自信が湧いてきました

 NPOに入職し、楽しそうに生き生きと働く夫に触発されて私も、「何か社会の役に立つことをしたい」「私がしたいことって何だろう?」と、自分自身に対して貪欲に興味を持つようになっていきました

 夫の育休取得によって、産後の一番大変な時期を家族4人で共に乗り越えることができた経験は、わが家の財産だと思います。「夫婦で家を回している」という心強さや安心感があったことで、外出したりイラストを描いたりするエネルギーが湧いてきたなと感じます。

最後に飛び出た「独立しようかな」という文さんの言葉。2回目はどんな展開に?お楽しみに!